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http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1340792711/ 和「…?」 咲「京ちゃん今何か言った?」 京太郎「ハッ!…いや、何も言ってないぞ!」 咲「…変な京ちゃん。原村さん、それでね…」 京太郎(危ねー、思わず口に出てた…) 京太郎(最近咲と和の仲がいいせいで登下校に和がついてくる…。正直あのおっぱいは目に毒だ) 咲「…ちゃん!、京ちゃん!聞いてる?」 京太郎「お、おう!どうかしたのか!?」 咲「もう。さっきからどうかしたの?調子悪い?」 京太郎「お前に心配されるほどのことじゃねーよ」 咲「でも…」 和「フフッ…、宮永さんと須賀くんはほんとうに仲がいいんですね」 咲「は、原村さん!そんなんじゃないよ!」 咲「京ちゃんとは中学校から腐れ縁なだけだし、それに京ちゃんは私みたいなチンチクリンには…」アセアセ 和「フフッ、宮永さん。少し落ち着いてください」 咲「あぅ…」 京太郎(あぁ…、おっぱい揉みたいな) 京太郎(あの破壊的なまでののどっぱいを心ゆくまで…)ゴクリッ 咲「…」ジー 授業中 京太郎(おっぱい…) 教師「須賀ー、ボーッとするなよー」 昼休み 京太郎(おっぱい…) 咲「京ちゃん、ご飯こぼしてるよ」 放課後 京太郎(おっぱい…) 優希「ローンッ!12000だじぇ!」 久「あらあら。また須賀くんのトビ終了ね」 まこ「いつにもまして集中できとらんのぉ」 和「須賀くん、どうかしたんでしょうか?」 咲(京ちゃん…) 京太郎(おっぱい…) 帰宅 和「それでは私はこちらなので。さようなら宮永さん、須賀くん」 咲「うん、また明日ね!原村さん!」 京太郎「じゃあな和」(おっ…ぱい…) 和「はい、また明日」スタスタ 咲「いこっか京太郎ちゃん」 京太郎「おう」 京太郎「…」スタスタ 咲「…」スタスタ 京太郎「…」スタスタ 咲「…」 京太郎「どうかしたのか?」 咲「…それはこっちのセリフだよ」 京太郎「え?」 咲「京ちゃん、今日ずっとボーッとしてるよ。どうしちゃったの?」 京太郎「お前にだけはボーッとしてるとか言われたくないんだけど…」 咲「もう、ごまかさないで!今日の京ちゃんおかしいよ!」 京太郎「咲…」 咲「京ちゃん…」グスッ 京太郎「ごめん、咲。俺が間違ってたよ…」 咲「…それじゃあ、話してくれる?」 京太郎「全部話すよ、俺が今日考えてた全部。聞いてくれるか?」 咲「うん!」 京太郎「…おっぱい」 咲「ん?」 京太郎「おっぱい…おっぱい…おっぱいおっぱいおっぱい」 咲「え、ちょ、ちょっと京ちゃん?」 京太郎「和の、和ののどっぱい!のどっぱいを!俺は!俺はッ!」 咲「」 京太郎「揉みしだきたいんだぁぁあああああああああああッ!」カッ! 咲「」 京太郎「あのメロンを!あのマシュマロを!俺の両手で!形が変わるまで!」 咲「きょ」 京太郎「ハァハァ和ののどぱい…。ハァハァのどぱいのどぱい…」 咲「京ちゃんの…」ゴゴゴ 咲「京ちゃんの、バカァアアアアアアアアアア!!」バチーン! 京太郎「のどぱっ!」 咲「ハァハァ…」 京太郎「ハァハァ…」 咲「京ちゃん、少しは落ち着いた?」 京太郎「…あぁ、目が覚めた」 咲「どうして?どうして急にあんなことに…」 京太郎「今朝からだ」 咲「え?」 京太郎「どうも朝からなんかおかしくてな。いや、おかしいのはここ数日か…」 咲「ここ数日?」 京太郎「そうなんだよ。ここ数日間ふと気がついたら和のおっぱいのことばっかり考えてるんだ…」 咲「原村さんの…」 京太郎「細かく言えば部長のおっぱいとかにも反応はするんだがやっぱり一番は和だな」 咲「ど、どうしてそんなことになったの?」 京太郎「わからん。まるでお腹が減るみたいに自然におっぱいを揉みしだきたくなってくるんだ…」 京太郎「今もそうだ…。頭の片隅に和のおっぱいを揉みしだきたいと思う俺がいる」 咲「京ちゃん…」 京太郎「俺はもう麻雀部にいかない方がいいのかもな…」 咲「ど、どうして?」 京太郎「これ以上自分を抑えられる自信がないんだ。たぶん次に和にあったら俺は…」 京太郎「ごめんな。でもそういうことだから部長にはしばらく部活は休むって…」 咲「それならッ!」 咲「それなら私の胸を揉んでよ!」 京太郎「へ?」 咲「だ、だ、だから!今の京ちゃんはお、おっぱいを揉みたくてしかたないんでしょ!?」/// 京太郎「お、おう」 咲「だ、だったら原村さんを襲っちゃう前に私の胸を揉んでストレスを発散したらいいんじゃないかな!?」/// 京太郎「いや、でも揉むって言ってもな…」ジーッ 咲「」ペターン 咲「京ちゃんのバカ!」ドゴォ! 京太郎「ひでぶっ!?」 京太郎「ハァハァ…。そ、それに咲だって俺なんかに触られるの嫌だろ?」 咲「…ジャナイヨ///」 京太郎「へ?」(おっぱ…?) 咲「べ、別にこれぐらい原村さんのためだから!それに京ちゃんに麻雀部をやめて欲しくないから…」 京太郎「咲…」(おっぱい…) 咲「いいよ…、京ちゃん。来て…?」 京太郎「咲、咲ぃぃいいいいいい!」(おっぱいおっぱいおっぱい!) 咲「京ちゃん///ダメだよ、優しくして///」 京太郎(こ、これは!たしかに質量では圧倒的に和にとどかない! だがしかし、たしかにある!たしかに今!俺の手の下に咲のおっぱいが存在している!)サワサワ 咲「ふ、ふわぁ!?///」ピリピリ 咲(な、なにこれ!?なんだかピリピリするよ!) 京太郎(しかもこれは…。和の胸にはない慎ましさだと!? 暴力的なまでの破壊力のせいで和のおっぱいには存在しなかった慎ましさがこのおっぱいにはある!)フニョフニョ 咲「…ふっ、ん…///」ビリッビリッ 咲(声でちゃうよぅ…。ピリピリが強くなってきたような気がする…) 京太郎「おっぱ…」 咲「だ、ダメ…///」ビリビリ 京太郎「おっぱぁぁあああああああああああああいッ!」 咲「ふわぁぁ///」ビリビリビリビリ! 咲「も、ダメぇ…///」フラッ 京太郎「咲!」 咲「あ、ありがとう京ちゃん…///」 京太郎「礼を言うのは俺の方だよ!さっきまでのが嘘みたいだ!」 咲「ほんとう?!じゃあ…!」 京太郎「ああ、これならもう大丈夫そうだぜ!ありがとな、咲!」ダキッ 咲「///」 咲「さっ、さっきのことは秘密だから!絶対誰にも言わないでよね!」 咲「じゃ、じゃあね京ちゃん私こっちだから!」ダッ! 京太郎「お、おう!じゃあな咲!ってもう行っちゃったか…」 翌日 京太郎「~♪」スタスタ 和「おはようございます」 京太郎「うわっ!…って和かおはよう」 和「ビックリしすぎです。それより今日は宮永さんは一緒じゃないんですか?」 京太郎「あー…、うん、ちょっとな」 和「?そうですか。須賀くんは今日は大丈夫そうですね」 京太郎「和にもばれてたのか…。心配かけてすまん、でももう大丈夫だから」 和「同じ麻雀部の1年生なんですから何かあったら相談して下さいね」ニコッ 京太郎(のどっちマジ天使) 和「あら?あれは…」 咲「…」コソコソ 和「宮永さん?みょうに周りを気にして、どうかしたんでしょうか?」 京太郎(なにやってんだあいつは…) 和「宮永さーん!」 咲「ビクッ!…な、なんだ原村さんかって…」 京太郎「よ、よう咲」 咲「うわわわわ!?きょ、きょ、京ちゃん!?///」 咲(どどどどうして京ちゃんがいるの!?通学時間いつもとズラしたのに!) 京太郎(なんでこいつがここにいるんだよ…、昨日のこと気つかって通学時間ズラしたのに!) 和「おはようございます、宮永さん。須賀くんもですけど今日はずいぶん早いんですね。 まあ、私も今日は早く目が覚めてしまったんですけど」フフッ 咲「お、おはよう原村さん!悪いけど私今日は急ぐから!また後でね」ドヒューン! 和「あ、宮永さん!」 京太郎「咲!」 和「行っちゃいましたね…」 和「はぁ…、昨日は須賀くんで今日は宮永さんですか」 京太郎「なんかごめんな…」 和「別にせめてません。とりあえず私たちも学校に行きましょう」 京太郎「ああ、そうだな」 昼休み 京太郎「咲ー、飯食いに行こうぜー」 咲「!?///」ドヒュ… 京太郎「逃がすか!」ガシッ 咲「わひゃあ!?///」 京太郎「ほら、行くぞ!俺は今日レディースランチが食べたい気分なんだ!」 咲「ちょっ!ちょっと、離してよ京ちゃん!」 京太郎「問答無用!」ズルズル 咲「…」ジーッ 京太郎「よしよし、今日のレディースランチもうまそうだな」 咲「…」ジーッ 京太郎「いいかげんだんまりはやめてくれよ…」 咲「バカ京ちゃん…」 京太郎「バカでもいいし昨日のことも謝るからさ、いいかげん機嫌直してくれよ」 咲「はぁ…、貸し一つだからね」 京太郎「おお、さすが姫!寛大なお心をお持ちだ!」 咲「調子いいんだから…。ワタシニハアンナコトシタクセニ…」 京太郎「でも咲のおかげでほんとに助かったぜ!今朝も普通に和と話せたしな!」 咲「うん、そのことなんだけどね京ちゃん。昨日からどこか変わったこととかない?」 京太郎「変わったこと?まあ、頭のモヤが晴れたような気分ではあるけどどうかしたのか?」 咲「うん…。昨日のその、京ちゃんにゴニョゴニョされたあとからちょっと違和感があって…///」 京太郎「違和感って?」 咲「うーん…。なにって言われるとなんだか説明できないんだけど…」 京太郎「なんだそりゃ。別に特に変わったことはないし、強いて言えばいつもより調子がいいくらいだぜ!」 咲「それならいいんだけど…」 京太郎「っと、そろそろ昼休みも終わるな…。教室に戻ろう」 咲「うん、そうだね」 放課後 京太郎「こんにちわーっす!」 久「あら?昨日と違って今日はずいぶんと元気がいいのね、須賀くん」 京太郎「いやーっ!昨日は情けないところ見せてすいません!昨日の負けは今日取り返しますから!」 優希「なんだか犬が調子に乗ってるじぇ! これは調教が必要だな!」 まこ「まあ、元気なんはええことじゃ。あと一席余ってる…じゃが入るか?」 京太郎「あれ、和はどうかしたんですか?」 久「掃除で遅れるらしいわ。須賀くんこそ咲はどうしたの?」 京太郎「あー、あいつは図書室に本返すから先に行ってくれと」 優希「犬ー!そんなことはいいからとっととと卓につけ!貴様の飼い主が誰かわからしてやるじぇ!」 京太郎「だれが犬だこのタコスめ…」 久「それじゃあ面子も揃ったしはじめましょうか」 中断します この先闘牌シーンが入る予定 萬子 一 赤五 索子 1 赤5 筒子 ① 赤⑤ みたいな感じで書くつもりです かなり適当なのでミスがあった場合は指摘と脳内補完をよろしくお願いします 東一局 親 優希 ドラ⑧ ジャラジャラジャラジャラ 優希(今日こそは京太郎を東一局で飛ばしてやるじぇ!) 一 一 三 八 3 赤5 6 8 8 ② ③ 東 東 白 久(優希の起家…、安く流してしまいたいところね) 三 五 六 九 1 4 5 ⑤ ⑧ ⑨ 南 西 白 まこ(東場の優希は要注意じゃけぇ当たらんように立ち回らんとのう…) 二 六 七 八 九 2 3 7 ③ ⑥ 東 北 中 京太郎(…) ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? 咲「遅れましたー」 和「遅れてすいません」 久「あら、二人ともいらっしゃい。悪いけど先に始めてるわよ」トン 優希「のどちゃん、咲ちゃん!私が京太郎を東一で完封するところ見てるといいぞ!」 まこ「ええからはよ打ちんさい…」 京太郎「おっーす…」 8巡目 一 一 八 八 5 赤5 8 8 ⑧ ⑨ 東 東 白 ⑧ 優希(よし、張ったじぇ!ツモ、一発乗れば倍満!) 優希「先制リーチ!」 打⑨ 久(あちゃー、先制リーチかかっちゃったわね。二向聴だしここは降りかな) まこ(聴牌しとるが場に2枚見えとる6のカンチャン…。ここはとりあえず現物で回すかのう) 京太郎(…) 和(優希の待ちは出アガり狙いですか。部長と染谷先輩にはないし二人とも降り気配、これは須賀に当たりそうですね…) 咲(京ちゃんに当たりそうかな…) 優希「一発ならずたじぇ!」パチン 久「…」トン マコ「こりゃーいかんのう」トン 京太郎「…」 京太郎「…槓!」 ?①①? 優希(京太郎が自分で墓穴を掘った!これは私の勝ちだじょ!) 久(いつもの須賀くんらしくない打ち方ね…) まこ(勘弁して欲しいのう…) 和(親リーに暗槓。非効率的ですね) 咲(嘘…。この感覚、もしかして)ピリッ… 京太郎「…」スッ… 咲(京ちゃん) 京太郎「ツモッ!面前リンシャン三暗刻! 4000・2000!」 四 四 四 2 2 ④ ⑤ ⑥ ⑨ ⑨ ?①①? 2 優希久まこ和「「!?」」 咲(やっぱり…) 優希「わ、私の先制リーチが犬ごときに流されるなんてありえないじぇ!」ガタッ! 京太郎「これが俺の実力なんだよ、タコス!」 優希「~!きょ、京太郎のくせに今日は一段と生意気だじょ!」 久「はいはい、二人ともそこまでね。優希は悔しかったらしっかり麻雀で返しなさい。 須賀くんも一回アガれたからって調子のらないこと」 まこ「久の言うとおりじゃ。はよう卓につきんさい」 優希「む~…、ぶっ飛ばしてやるじぇ!」 京太郎「やれるもんならやってみやがれ!」 和「二人ともほんとに元気ですね…」 南四局 優希 22100 久 30200 まこ 20100 京太郎 27600 久(オーラスまできて須賀くんが2位。いつもと違うアガりに打ち回し少し奇妙ね…) まこ(京太郎自身が気づいとるかは知らんがここまで捨て牌、まるで咲を見とるようじゃのう…) 優希(オーラスまできて京太郎がいるのに私が4位。こんなのありえないじぇ!) 京太郎「ふっふっふっ…。最初の威勢はどうしたんだ?」 優希「う、うるさいじぇ!このオーラスで役満ぶちかましてやるから覚悟しとくんだな!」 和(ここまで須賀くんは槓が4回。平均から見ると多いですね…) 咲(…) ドラ 四 京太郎「さぁて、俺の親番だぜ!」 三 七 九 1 2 4 7 8 ② 赤⑤ 東 北 白 中 優希(ぶっ飛ばすじぇ!) 一 四 八 九 4 9 ① ⑤ ⑥ 東 南 南 發 久(逃げ切りね) 二 三 六 六 16 7 9 ② ③ ④ 發 發 まこ(無理はしとぉないが十分まくりも可能な点差じゃけぇのう) 一 四 赤五 3 5 ③ ④ ⑥ ⑧ 東 西 白 中 京太郎(…)トン 打 北 優希(こい!) ツモ 北 10巡目 一 八 九 9 ⑧ ⑨ 東 西 南 南 北 發 中 1 優希(よし!国士一向聴だじぇ!) 打 ⑧ 久(優希の手は国士ね。捨て牌でバレバレなんだけどそろそろ張りそうね) 二 三 六 六 七 5 6 7 ② ③ ④ 發 發 ⑤ 久(うーん…、發もでないし手も遅い。とりあえずいつも通りいきましょうか) 打 ② まこ(あかんのう…。降りじゃね) 京太郎(…感じる。いつもならわからないのに今は牌が 見える 。ならここは…) 打 ① 優希(む、これは…) ツモ ① 優希(よし、これで聴牌だじぇ!あとは京太郎にぶちかますだけ!) 打 ⑧ 京太郎「槓」パタッ 優希「!?」 京太郎「…」スッ 京太郎「ツモ、リンシャンカイホウ、700オール」 優希「」 久「ふぅ…」 まこ「…」 和「須賀くんが200点部長より+…。終了ですね」 ミスです ⑧は槓できませんね… 優希捨て牌を⑧→八の順で八を槓に補完しておいて下さい 五 六 七 1 2 3 7 7 ② ③ ?八 八 ? ④ 久「直前の①でツモアガりだと500オールで私にはとどかない…。明槓の符をのせて700オール、見事ね」 優希「わ、私が京太郎に負けた…」グスッ まこ「麻雀は運もあるけぇしかたなーよ…」 優希「…こんなオカルト!ありえないんだじぇ!」ガタッ、ドヒューン 和「あ、優希!待ちなさい!」 咲「優希ちゃん!」 久「あらあら、よっぽどショックだったのね…。和、追っかけてあげてくれるかしら?」 和「しょうがありませんね…。すぐに連れ戻します」ガチャ まこ「やれやれ、優希にも困ったもんじゃのー」 京太郎「優希…」 久「さて、和もいなくなったし丁度いいわね。須賀くん、今日の種明かしをお願いできるかしら?」 京太郎「種明かしって…、別に何もないですけど」 まこ「それにしては咲の打ち筋によーにとった気がするけーのう」 久「そうね。京太郎くんにはなくても咲にはなにか心当たりがあるんじゃないかしら」 咲「え、わ、私には別に心当たりなんて…」/// まこ「わっかりやすいのう」 京太郎「え、でもほんと今日は調子良かっただけですよ?」 久「フフッ、それでも咲にはなにか心当たりがありそうだけど?」 咲「ちょっ、ちょっと京ちゃんこっち来て!」 京太郎「?」 京太郎「どうしたんだよ咲?」 咲「あのね、京ちゃん。今日の麻雀どんな感じだった?」コソコソ 京太郎「どんなって、なんて言うかやたらとツモがよかったり、説明できないけど次になにが来そうとか…。そんな感じだけど?」 咲「…やっぱり」 久「どうかしら。なにかわかった?」 咲「部長…」 久「わかってることだけで良いから説明して欲しいわね」ニコッ 久「昨日須賀くんの調子が悪かったから下校の途中で少し話しをした」 まこ「そこで色々あってそんときに変な感覚がした、か…」 咲「はい…」 久「その変な感覚っていうのが気になるわね…。具体的にはどんなかんじだったの?」 咲「私の中の感覚が京ちゃんの方に引っ張られるっていうか、なんだか不思議な感覚でした」 久「ふーむ。それで、須賀くんは特になにも感じてないのね?」 京太郎「いやー…、なんていうかその、咲が言ってる瞬間の感覚があまりないんで良くわからないですね…」 まこ「ほんにお前はダメじゃのお…」 京太郎「うっ、すんません…」 久「まとめると。咲がいつも麻雀を打ってるときに感じる勘みたいなものが、 昨日咲と須賀くんにあったいろいろで須賀くんにも身についたかもってことね」 咲「はい」 京太郎「???」 まこ「うーむ、にわかには信じられんのお」 久「それはそうね、勘なんて和ならオカルトの一言で切り捨てる感覚だし その不確かなものが須賀くんにもうつった、なんて信じられるわけないし」 まこ「じゃけど、それにしては京太郎の豹変ぶりはあまりにも異常ってことじゃね?」 久「そうね。たった一半荘だけど、それでも昨日一昨日の須賀くんとはまったくの別人だったもの」 京太郎「いや、でもほんとに調子が良かっただけなんじゃ…」 久「もちろんその可能性もあるわ。でも私はまだ二つ重要なことをきいていないわ」 京太郎「?」 咲「…」 久「昨日の須賀くんの調子が悪かった原因とそのあと二人の間であった いろいろ の部分よ」 京太郎「…」ギクゥ 咲「…」/// 久「さぁて…、二人には洗いざらい吐いてもらおうかしら…?」ニコォ まこ「和のおっぱいに視線が釘付け…」 久「道端で叫びながら女子高生の胸を触る…」 京太郎「」 咲「///」 京太郎「ち、ちがうんです!昨日の俺はおかしくて…」 久「そのことはわかってるわ。でも、流石にそれは…」 咲「あ、そう言えば原村さん以外だとぶ」 京太郎「もうやめてぇぇええええええええ!!」 久「まあ、須賀くんの処分はひとまずおいておくとして…。これでハッキリしたわね」 久「咲は胸を触られたときに力が抜けていく感覚がしたのよね?」 咲「は、はい…///」 久「ふむ、でも咲の中の感覚はなくなったわじゃなくてそのまま…、さらに須賀くんの中にその感覚みたいなのがうつった」 京太郎「いや、でもそんなことやっぱりありえませんよ!それにそうだとしても証明できないじゃないですか」 まこ「ほーじゃのう。ここまでやっといてなんじゃがどうするんじゃ?」 久「簡単に試す方法が一つあるわ」 咲「方法?」 久「ええ、私の胸を揉みなさい、須賀くん♪」ニコッ まこ「ちょっ、ちょっとまちんさい!」 咲「そそそ、そうですよ部長!何言ってるんですか!?」 京太郎「」 久「あら、なにかおかしいかしら?」 咲「お、おかしいですよ!な、なんで…」 久「簡単な話よ。咲は1回触られてるから効果があるかどうか判断できない。それなら私のを触らせれば実験できるでしょ?」 京太郎「いや、部長、でも」 久「須賀くんは不満?私の胸を合法的に触るチャンスよ?」 京太郎「嬉しいです!すごく嬉しいです!」 (そんなのダメに決まってますよ!) 咲「京ちゃん…、本音と建前が入れ替わってるよ」ジトーッ 京太郎「ハッ!…いや、でもやっぱりダメですよ!」 久「フフッ、べつに遠慮しなくていいのよ?須賀くんはいつも 私たちのために頑張ってくれてるしほんのご褒美みたいなものだから」 京太郎「ご、ご褒美…」ゴクリッ まこ「だらしないのぉー…」 咲「きょ、京ちゃん…」 久「須賀くんもやる気十分みたいね。さすがに二人に見られてるところで触られるのは恥ずかしいからあっちでやりましょうか」 京太郎「あ、あっちって…」 まこ「まさか…」 咲「ベッド…」 久「あそこならカーテンで仕切れるし問題ないでしょ。須賀くんが襲いかかってきてもすぐに逃げられるし」 咲「お、襲うって…///」 京太郎「そ、そんなことしませんよ!」 久「ふふっ、どうかしら?」 久「それじゃあ、万が一のときは頼むわね」 まこ「はいはい、りょーかいりょーかい」 咲「京ちゃん…、わかってるよね?」ニコォ 京太郎「さ、咲さん…?なんかすごく怖いですよ…?」 咲「もしなにかあったらその時は…、ね?」 京太郎「ひぃ!?」ガタガタガタガタ 久「二人とも、あまり聞き耳を立てないでね?それじゃ、カーテン閉めてくれるかしら」 京太郎「は、はい!」シャー! 久「これで二人からは見えなくなったわね。さて、須賀くん?」 京太郎「な、なんでしょうか!」 久「はぁ…、緊張しすぎよ。できるだけ声を落としなさい」 京太郎「すいません…」 久「わかればよろしい。本題にはいるけど昨日みたいな感じはする?」 京太郎「いやー…、よくわからないです」 久(んー、わかってはいたけどやっぱり不安ね…。まあ、私が誘ったんだからリードはしてあげないと…) 京太郎「部長?」 久「うん、そうね。とりあえずやってみましょうか」 京太郎「や、やってみるって…!///」 久「もう、なに恥ずかしがってるの。怒らないからドーンときなさい」 京太郎「…そ、それでは、し、し、失礼します」 久「ん…」フニョン 京太郎(さ、触ったぁぁああああああああ!あの!清澄高校学生議会長!竹井久麻雀部部長の胸に!俺の!俺の手が!)サワサワ 久「なんだかくすぐったいわね」…リ 京太郎(これが…、これがのどっぱいの次に夢見た…)サワサワ 京太郎(のどっぱいには一段見劣りする!だが麻雀部で誰が 一番ベストサイズおっぱいかと聞かれれば間違いなく部長!)サワサワ 久(あら…?)ピリッ… 京太郎(和のように制服を押し上げることはないが手のひらには ジャストにフィットするベストサイズ!俺の想像通りだ!)フニョフニョ 久(これが咲の言ってた…)ピリ…ピリ… 咲「部長、大丈夫かな…」 まこ「さすがの京太郎もここで襲うなんてことはないじゃろう」 咲「いえ、襲うとかじゃないんです…」 まこ「?」 久(ふっ…これで何分くらいかしら…?なんだか身体の奥がフワフワして…んっ)ピリビリ 京太郎「ハァハァ」フニョンフニョン 久(変な感じ…、咲の言ってた通りね)ピリピリ 京太郎「ハァハァ…っぱい…ハァハァ」モミモミ 久(んっ…!また強くなった…?ダメ、力入らない)フラッ ドサッ 咲「今なにか音がしませんでしたか?」 まこ「んー?気のせいじゃろ」 ガチャ 和「遅れてすいません、優希捕まえてきました」 優希「心配かけてごめんだじょ…」 まこ「まずいタイミングで帰ってきたのう…」 和「部長と須賀くんはどうしたんですか?」 咲「え、えーと二人はあの!その…」チラッ 和「部長はベッドですか? 咲「え、え、え」ビクゥ まこ「そ、そーじゃ!疲れて寝とるようじゃからそっとしておいてやってくれんかのう!?」 和「そうですか。須賀くんは?」 まこ「きょ、京太郎ならさっきトイレにでていったとこじゃ!」 和「須賀くんはトイレですか」 優希「うー、京太郎のやつは肝心な時にいないんだじぇ」 咲「ど、どーするんです!これで京ちゃんが部長と一緒に出てきたら!」コソコソ まこ「ど、どーしようもないじゃろ!そうならんことを願うだけじゃ!」コソコソ 和「そう言えばさっきから衣擦れの音がしますね」 咲「きっ、きっと寝苦しいんだよ!」 和「そこはかとなく荒い息遣いも…」 まこ「わ、悪い夢でもみとるんかもしれんのう!」 和「?」 久(ま、ずいわね…んっ、ふぅ…。この声…和と、ふっ…、優希ね)ビリビリビリ 久(ここで、バレるのは…、すごくマズいわ…)ビリビリビリ 京太郎「おっぱい…、おっぱい…」モミモミモミモミ 久(つ、まり…ふっ…、ここで声を出すのは許されない…!)ビリッビリッ 久(でも、正直もうかなり、はぁ…、辛いわね…)ビリビリビリ 京太郎(素晴らしい…エクセレント…これなら一生揉んでても飽きない!柔らかいこの感触!最高だ!)モミモミ 京太郎(おっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱい)モミモミモミモミ 久(も、だめ…。我慢の、んっ…限界…よ) 京太郎(おっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱい!!)モミモミモミモミ! 久「ひゃっ!~~~~~~ッ!?」ビリビリビリビリッ‼ 和「今ベッドの方から部長の声が…」 咲「そ、そうだ!私すごく喉乾いてるんだったよ!原村さん、一緒に飲み物買いに行こう!」ギュッ 和「え、ちょっと宮永さん?そんなに手をひっぱらないでください///」ズルズル まこ「そ、それにしも京太郎は遅いのぉ!優希、一緒に飲み物でも買いに行かんか!?」 優希「私は京太郎を…」 まの「よしよしわかったわかった!そいじゃはよう行こう!」ギュッ 優希「ちょ、ちょっと待つじぇ!」ズルズル バタン、シーン シャー! 久「ハァハァ…、す、すごかったわ…」 京太郎「ぶ、部長…///」 久「と、とりあえず須賀くんはベッドを直しておいて!わ、私は少しトイレでいろいろと直してくるから…」 京太郎「は、はい!」 久「いい!間に和たちが戻ってきたら適当にごまかすこと!」スタスタ!ガチャ 京太郎「わかりました!」 京太郎「…」 京太郎「すごかったな…///」 ガチャ 優希「ただいまだじぇー」 京太郎「…」ボーッ 優希「あぁ!京太郎、貴様いつの間に戻ったじぇ!」 京太郎「…あ、タコス。それに染谷先輩も」 まこ「久のやつはどーしたんじゃ?」コソコソ 京太郎「髪とかが乱れたから直してくるって言ってトイレに行きました」コソコソ 優希「二人ともなんの話してるんだじぇ?」 まこ「こっちの話しじゃ。それよりもおんしは京太郎に言わんといけんことがあったじゃろ?」 京太郎「?」 優希「うぐ…」 京太郎「どうしたんだ、優希?」 優希「い、犬!…じゃなくてきょ、京太郎!」 京太郎「なんだよ」 優希「さっ、さっきは急に怒ったりして、その…」モジモジ 京太郎「?」 優希「だから、えーと…。ごめんなさいだじぇ…」 京太郎「さっきのって俺が勝ってお前が出て行ったことか?」 優希「そうだ!いつも京太郎なんかに負けないから悔しくて…」 京太郎「なんだ、そんなことかよ…」ハァー 優希「そ、そんなことって」 京太郎「別に気にしてねーよ。お前がわがままなことなんていつものことだろ?らしくないぞタコス」ナデナデ 優希「な、京太郎のくせに生意気だじぇ!」 京太郎「あーはいはい、急に元気になりやがって…」 まこ「おーおー、京太郎はたらしじゃのぉー」ニヤニヤ 京太郎「な!?そんなんじゃないですよ!」 まこ「そうかのぉー?」ニヤニヤ 咲「ただいまー」ガチャ 和「戻りました。須賀くんも戻ってきてたんですね」 京太郎「お、おう。染谷先輩たちより一歩はやくな」 和「優希、ちゃんと謝りましたか?」 優希「もっちろんだじぇ!」 和「そうですか。良かったですね、優希」ニコッ 和「部室に戻る途中で泣きそうな顔で須賀くんに嫌われたら」 優希「の、のの、のどちゃん!そこまでだじぇ!」ガバッ! 和「きゃ!ちょっと、優希!」 ワーキャー! 咲「京ちゃん終わったの?」コソコソ 京太郎「ああ、打ち方っていうのか?あれが移ったかはわからないけどな」コソコソ 咲「そうなんだ…。やっぱり揉んだんだね京ちゃん…」 ガチャ 久「みんな揃ってるみたいね」 まこ「久、遅かったのう」 和「ハァハァ…、そ、そう言えば部長はそこのベッドで寝てたんじゃ…?」 久「あなたたちが出て行った後くらいに起きてね。少し外を歩いてたのよ」 和「そうなんですか。体調のほうは?」 久「まあ、ぼちぼちってところね」 久「せっかくみんなが集まってるけど.もうあまり時間がないから今日は解散にするわ」 まこ「お、そう言えばもうけっこうな時間じゃのう」 和「仕方ありませんね。宮永さん、優希、途中まで一緒に帰りましょう」 咲「あ、うん!京ちゃんも一緒でいいよね?」 和「もちろんです」 久「咲、悪いけど少し須賀くんを借してくれるかしら?」 咲「さっきのことですか?」コソコソ 久「ええ、今日は時間がないから確かめられないけど少し話しをしておきたくて」コソコソ 咲「わかりました。京ちゃん、早く追っかけてきてね!」ガチャ 和「それでは」 優希「また明日だじぇ!」 まこ「久、校門のところでまっとるけぇーのう」バタン 京太郎「俺の人権は無視ですか…」 久「フフッ…。須賀くん、さっきのことだけど…」 京太郎「えっと、さっきのことって言うのは…」 久「トボけなくてもいいじゃない…。私の胸、揉んだでしょ?」ズイッ 京太郎「ぶ、ぶぶ部長!近い!近いです!」 久「さっきはあんなに鼻息を荒げて私を求めてくれたのに…」 京太郎「な!?」 久「ねぇ、須賀くん、違うわね…京太郎くん?」 京太郎(し、下の名前で!?) 久「ふふっ、意外としっくりくるわね」ギュ 京太郎(あばばばば…) 久「京太郎くん…、私、さっきからなんだかおかしいの…」 京太郎「」 久「なんだか身体の奥が熱くて、それに…」 京太郎「」 久「京太郎くん…?」 京太郎「」 久「あなたはどうなの?」 京太郎「」 久「私は、もう我慢できないわ…」 京太郎「」フラッ… 久「もう、急に倒れるとは思わなかったわ」 京太郎「部長があんな演技するからでしょ!」 久「あれくらいすぐに演技って見抜いて欲しいところね」 京太郎「うぐっ…」 久「時間とっちゃったわ。用件だけ手短に言うわね」 京太郎「用件?」 久「あなたを残した用事よ…。須賀くん、明日まで誰の胸も揉まないでね」 京太郎「えーと、どういうことですか?」 久「私の推測でしかないのだけど…。あなたの力が本物なら他人の胸を揉むことで前の人のが上書きされる可能性もあるわ」 京太郎「上書き…」 久「ええ。とりあえず今日の結果は明日確かめるから、その間に誰かの胸を揉まれると困るのよ」 京太郎「いや、さすがにないですよ…」 久「わからないわよー。昨日は咲、今日は私ときてるんだから明日の部活までに優希の胸を揉むことがあるかもしれないわ」 京太郎「いや、優希のおっぱいとかなおさらあり得ませんよ」 久「フフッ、まあないならないでそれでいいわ」 久「さて、これ以上まこを待たせるのも悪いから帰りましょうか」 京太郎「そうですね。俺も早く行かないとですし」 校門 まこ「おお、来おったか」 優希「京太郎、遅いじょ!」 京太郎「あれ、優希?咲たちと帰ったんじゃなかったのか?」 優希「ふっ、飼い犬を待ってやるのもご主人様の勤めだじぇ…」 京太郎「はいはい」 久「まこ、ごめんなさい」 まこ「別にかまわんよ。それよりなにしとったんじゃ?」 久「そんなにたいしたことじゃないわ」 まこ「気になるのう…」ニヤニヤ 久「もう、ほんとにたいしたことじゃないわ」 久「須賀くん、それじゃあね」 京太郎「お疲れ様です、部長、染谷先輩」 優希「また明日だじぇ!」 まこ「それじゃあの」 優希「よし!帰るぞ犬!」 京太郎「わかったから引っ張るなよ…」 帰り道 京太郎「咲と和追いかけなくていいのか?」 優希「二人ともたぶんもう相当遠くに行ってるじょ」 京太郎「んー、そうかぁ?」 優希「そうだじょ。それよりせっかくこの私と二人なのに他の女の話とはどういうことだ!」 京太郎「別にどうとも思わねえけど?」 優希「なんだとー!!」 京太郎「それよりなんで俺のこと待っててくれたんだ?」 優希「!…べ、別に。京太郎が一人だと寂しいと思っただけだじょ」 京太郎「へー、そうなんだ」 優希「…」 京太郎「…」 優希「…ってそれだけか、犬ゥ!」グワッ! 京太郎「どわぁ!?それだけってなんだよ!どうしろっていうんだよ!?」 優希「普通はもっと他になにかあるじょ!せめてありがとうくらい言えのが礼儀ってもんだじぇ!」 京太郎「そんなの知るかよ!つーかなにきれてんだ!?」 優希「グルルルルル…」 京太郎「な、なんだよ…」 優希「…女心のわからんやつだじぇ…」 京太郎「はぁ?」 優希「ここまでだじぇ」 京太郎「ん、そうだったな。じゃあな優希」 優希「ちょっと待つじぇ!」 京太郎「…なんだよ?」 優希「今日はほんとにごめんだじぇ…」 京太郎「なんだ、まだ気にしてんのかよ。さっきも言ったけど俺は全然気にしてないから安心しろ」 優希「ほんとか…?」 京太郎(あれ、なんか優希のやつ可愛くないか?) 京太郎(いつもは強気なのに今日はすごくしおらしくて…) 優希「京太郎…?」 京太郎(ヤバい、すっげー優希が可愛く見える…。いつもタコスばっか食ってるタコス女のはずなのに…) 優希「どうかしたのか…?」 京太郎(おっぱい…) 優希「京太郎、しっかりするじぇ!」 京太郎「ハッ!」 優希「大丈夫か…?」 京太郎「あ、あぁ、大丈夫だ。心配かけてすまん」 優希「どうしたんだじぇ?急に黙ったりして」 京太郎「いや、ほんとになんでもないから気にすんな!ほら、俺こっちだからそろそろ行くわ!じゃあな!」 優希「あ、京太郎!」 京太郎「…」ドヒューン! 優希「いっちゃったじぇ…」 京太郎「さっきはマジで危なかったぜ…」 京太郎(急に優希の野郎が可愛くて見えて俺は…、俺はあいつを…) 京太郎「ほんとギリギリだったな…」 京太郎(うぅ…、でもどうする。優希のせいでこの前のモヤモヤが…) ?「あっ、京ちゃん!」 京太郎(なんで咲がここにいるんだよ…) 咲「先に帰ってごめんね。でもどうしても京ちゃんと話しておきたくて…」 京太郎(咲…) 咲「えーと、その、さっき部室で部長と話してたことなんだけど…」 京太郎(咲のおっぱい…)ハァハァ 咲「二人だけでなんの話してたのかなーって…、京ちゃん?」 京太郎(これもう揉んじゃってもよくね?) 咲「京ちゃん…、もしかしてまたなの?」 京太郎「…すまん、咲」ギュッ 咲「きゃっ!?ちょっと、京ちゃん…いきなり抱きつかないでよ///」 京太郎「ダメだ。我慢できそうにない」サワサワ 咲「んっ…。京ちゃん、いったいどうしたの…?」 京太郎「優希を襲いそうになった…」フニョンフニョン 咲「ふわぁ、それで、逃げて来たの?」 京太郎「…」モミモミ 咲ふっ、優希ちゃんは襲わないのにんっ…、私のことは迷わずに襲うんだね…」 京太郎「咲…咲…」モミモミ 咲「フフッ、良いよ。京ちゃん…」ビリビリビリビリ 京太郎「ハァハァ、咲ィ!」 咲「京ちゃん!ん~~~ッ!!」ビリビリビリビリ‼ 咲「ハァハァ…。落ち着いた?」 京太郎「咲…。ほんとにごめん…」 咲「ほんとに京ちゃんはバカだよね。急に女の子を抱きしめて胸揉んだら捕まるよ、普通」 京太郎「はい、ほんとにすいません。反省してます」 咲「私だったからいいけど…」ボソッ 京太郎「?」 咲「とりあえず!京ちゃん、絶対に他の人を襲ったりしちゃダメだからね!」 京太郎「わかってはいるんだけどな…」 咲「2日で2回はさすがにヒドいよ」 京太郎「ごめんなさい…」ズーン 咲「やっぱりなんの前触れもなくその、モヤモヤしたりするの?」 京太郎「んー、前触れもなくっていうか今回は優希を見てたらなんだか無性におっぱいが揉みたくなって」 咲「京ちゃん、次からそんなことになった時はすぐにそこから離れること!わかった?」 京太郎「はい…」 咲「ど、どうしてもって言う時はわ、私が…///」 京太郎「私が?」 咲「///…、その、京太郎を止めてあげるから!」 京太郎「お、おう。よろしく頼むぜ」 咲「うん///」 咲「と、とにかくこの話はおしまい!京ちゃん、部長とあの後なにしてたの?」 京太郎「ずいぶんと強引に話変えるなぁ。部長と話したことって言われてもそんな多くないぞ?せいぜい明日の部活までに…」 咲「明日の部活までに?」 京太郎「あ」ピシッ 咲「どうかしたの?」 京太郎「俺、明日の部活までおっぱいもんだらダメなんだった」 咲「…」 京太郎「…」 咲「京ちゃん?」ニコッ 京太郎「はい、なんでしょうか姫」 咲「どうする気なの?」 京太郎「…どうしょっか?」 咲「はぁー…。ほんとにどうするの、京ちゃん」 京太郎「ま、まあ、明日になったらなにかおもいつくだろ!」 咲「典型的なダメなパターンだよ」 京太郎「とりあえず今日は帰るわ…」 咲「…そうだね。それじゃあまた明日ね、京ちゃん」 京太郎「あぁ、また明日学校でな」 ガサガサ! 優希「きょ、京太郎を追いかけてきたらす、すごいの見ちゃったじぇ…」 優希「京太郎が、さ、咲ちゃんを…///」 翌日 京太郎「どうしよう…」 京太郎「いや、やっぱまずいよな」 京太郎「なんとかして部長をごまかす方法」ウーム… 咲「おはよう、京ちゃん!」 京太郎「ああ、おはよう」 咲「けっきょくどうするか思いついてないの?」 京太郎「いやー、俺が部長に似せて打った程度じゃ絶対納得しないだろうし、かと言って黙っとくと後が恐いだろ…?」 咲「そうだねー」 京太郎「なんでそんなに軽いんだよ」 咲「大丈夫だよ、京ちゃん。きっとなんとかなるから」 京太郎「なんで、断言できるか教えて欲しいもんだな」 咲「んーとね、女の勘ってやつかな?」 京太郎「お前みたいなちんちくりんに女の勘ねぇ…」 咲「なっ…」 和「おはようございます」 京太郎「おっと。おはよう、和」 咲「むー…。おはよう、原村さん!」 京太郎「優希は一緒じゃないのか?」 和「ええ。呼びに行ったんですけど先に行ったみたいで…」 京太郎「あいつが早起きして、学校に行く…?」 和「私も少しおかしいと思ってます。昨日別れるまではいつも通りだったんですけど…」 和「そう言えば、優希は須賀くんを待っていたんでしたね…。須賀くん、優希と何かあったんですか?」ジトーッ 咲「…」ジーッ 京太郎「い、いや、とくに何もなかったけどなー」 和「…」 和「そうですか。学校には行ってるみたいなので話はあの子から直接聞きましょう」 咲「そうだね、それがいいよ!」 京太郎「うぐっ…」 昇降口 和「それではお昼休みに」 咲「うん!優希ちゃんをよろしくね」 和「わかりました」 咲「…ねえ、京ちゃん。ほんとに優希ちゃんには何もしてないんだよね?」 京太郎「さすがにあいつにまで手はださねぇよ…」 咲「うん、それならそれでいいんだけど」 京太郎「?」 咲「あ…、ご、ごめん京ちゃん!ちょっとトイレ行ってくる!///」 京太郎「咲のやつ…。ん、下駄箱になんか入ってる?」ガチャ 京太郎「手紙?」 京太郎(お、落ち着け俺!下駄箱に手紙=ラブレターなんて安直な発想だ! そうだ、とりあえず差出人を!差出人を確認するんだ!) 京太郎「表にも裏にも書いてない…。しかも文面」 『昼休みに体育館裏で待つ』 京太郎「簡潔すぎるわ!」 京太郎(いや、待てよ。簡潔だからこそラブレターという可能性が残るのでは?てか、今のところラブレターの可能性が最大?) キーンコーンカーンコーン 京太郎「とりあえず昼休みに体育館裏に行けば誰が出したかわかるか…」 ?「…」ジーッ 昼休み 咲「京ちゃん、お昼ご飯行こう」 京太郎「あー…、悪いんだけど先生に呼ばれてるから先に行っててくれるか?」 咲「またなんかやったの…?」 京太郎「アホか。ふつーに呼ばれただけだ」 咲「そっか。じゃあ先に食べてるからね!」 京太郎「おう、間に合うかわからんから俺のことはあんまり気にしないでくれ」 咲「はーい!」 京太郎「…行ったか」 京太郎「そろそろ俺も行こうか」 体育館裏 京太郎「…さて、俺を呼び出したやつは」 ?「遅い!」 京太郎「お、お前は!」 優希「京太郎、3分遅刻だじぇ」 京太郎「…お前かよ。ドキドキして損したぜ」 優希「むっ…」 京太郎「どうしたんだよ。和が昼飯に誘ったんじゃなかったのか?」 優希「京太郎、私はお前に話があるんだじぇ」 京太郎「?なんだよ」 優希「昨日…」 京太郎「昨日?ああ、先に走って帰ったことか?あれは悪かった…」 優希「違うじぇ!」 京太郎「!…じゃあなんなんだよ」 優希「あの後のことだ。私はお前の後について行ったんだじぇ」 京太郎「な!?」 京太郎「…見てたのか?」 優希「見てた」 京太郎「どっからだ」 優希「最初っから最後まで全部!」 京太郎(やべー…。ってことは優希のやつに俺が咲のおっぱいを触りまくってたとこ見られてたってことだよな…) 優希「京太郎…」 京太郎「は、はい!」 優希「京太郎は、咲ちゃんと付き合ってるのか?」 京太郎「え!?」 京太郎(てっきり問答無用でぶん殴られるんだと思った…。それよりこの質問どう答えたらいいんだ?) 優希「…」 京太郎(YESって答えるとあとあとまずい。かと言ってNOって答えると彼女でもない女の子のおっぱいを触りまくった変態…) 京太郎(あれ、俺今の時点でも変態じゃね?) 優希「京太郎!」 京太郎「うっ、その、あれはだな…」 優希「やっぱり、京太郎と咲ちゃんは…」グスッ 京太郎「な、なんで泣いてるんだよ!?」 優希「だって…、京太郎と咲ちゃんは付き合ってるんだろ…?」 京太郎(ああ!もう、どうにでもなれ!) 京太郎「違うんだ、優希。あれには理由があって…」 優希「理由って…?」グスッ 京太郎「話せば長くなるけど…」 説明中 優希「…それで、発作的におっぱいが揉みたくなったから私から逃げたってことか?」 京太郎「ああ、その途中で咲に会ってさ。一回やってるからなんか抵抗とかなくそのままってわけなんだけど…」 優希「信じられないじょ!」 京太郎「ですよねー…」 優希「…だが、京太郎が昨日部活で強かったのは事実。咲ちゃんの打ち方をコピーしてたなら、 私が犬如きに負けたのも納得できるじぇ」 京太郎「はいはい」 優希「…むー」 優希「よし、犬!」 京太郎「なんだよ?」 優希「きょ、今日は特別に私の胸をさ、触らしてやるじょ!///」 京太郎「へ!?」 優希「京太郎はほっておくとすぐに女の胸を触るど変態の駄犬! だから、ここは京太郎の飼い主として私が餌を与えるのがスジってもんだじぇ!」 京太郎「いや、でもな…」 優希「遠慮するな!貴様のその欲望、私が全て受け止めてやるじぇ!」 京太郎(いや、昨日咲の触ったし咲よりぺったんこなお前じゃ興奮しない… 京太郎(待てよ。俺がおっぱい触ると力が抜けるって咲が言ってたな…) 京太郎(昨日のしおらしいこいつは可愛かったしな…。試してみるか) 優希「さあ、犬!はやくくるじぇ!」 京太郎「そうかぁー、じゃあ遠慮なくいかせてもらおうかなー」ニヤニヤ 優希「いつでもいいぞ!」 京太郎「じゃあ、いくぞ」スッ 優希「んっ…」 京太郎(やっぱりほとんど感触がないなー。いや、でも先端の感触はあるか)サワサワ 優希「ふ、ふわぁ…、きょうたろぉ」 京太郎(わかってたけどブラつけてねーのな)スッ 優希「だ、だめぇ、ハァハァ…///」 京太郎(咲と部長より感度良いのかすっごい顔とろけてる…。これは、エロいな)スリスリ 優希「きょ、きょーたろぉ、す、とっぷだじぇ…///」 京太郎「何いってんだよ優希。ここからだろ?」サワサワ 優希「ひゃぁん!?い、今は、これ以上…!」 京太郎(なんかすごい冷静だな。これが慣れってやつか…。優希も辛そうだし昼休みも終わりだしそろそろ終わりかー)サワサワ 優希「ふっ、ふわぁああっ、あっ、あっ…///」ビクッビクッ 京太郎「ん、大丈夫か、優希?」 優希「きょーたろー…?」ボーッ 京太郎「立てるか?」 優希「ダメって言ったのに…」 京太郎「へ?」 優希「京太郎の、バカぁぁあああああああああッ!!」 京太郎「へぶっ!?」ズガンッ! 京太郎「な、なんで…?」ガクッ 教室 京太郎「…」 咲「あ、京ちゃん。どこいってたの?」 京太郎「いや、いろいろあってな…」 咲「ずいぶんやつれてるね」 京太郎「まあな、はぁー…」 咲「そうだ、昼休み優希ちゃんいなかったんだよ。原村さんも気がついたらいなくなってたって…」 京太郎「あー、あいつなら大丈夫だとおもうぞ」 咲「どうして?」 キーンコーンカーンコーン 京太郎「っと、授業始まるな。また後でな」 放課後 咲「京ちゃん、部活行こ?」 京太郎「うー…、憂鬱だ」 咲「きっと大丈夫だよ」 京太郎(ヤバいな、このままじゃ優希のおっぱい揉んだのがバレる…) 京太郎「そう言えば咲の言ってた感覚っていうのはまだ俺の中にあんの?」 咲「んー、私もよくわかんないけどあると思うよ?」 京太郎「いいかげんだなー」 咲「うまく説明できないんだよね…」 京太郎「話して間についたな…」 咲「入らないの?」 京太郎(もうどうにでもなれ…) 京太郎「こんにちはーっす」ガチャ 咲「こんにちはー」 久「いらっしゃい二人とも」 まこ「遅かったのう」 咲「原村さん、優希ちゃんは?」 和「それが…、今日はタコスの新メニューを探すと言って帰ってしまって…」 咲「そっか…」 久「あの娘が部活をさぼるねぇ…」チラッ 京太郎「…」 久「まあいいわ、今日も部活始めまししょうか。まずは和、まこ、咲、須賀くんが入って」 和「はい」 京太郎(やべー、やべーよ…) 東一局 親 京太郎 ドラ4 京太郎(優希っぽい打ち方になるなら東場はやっぱかなり強いのか?) 一 一 赤五 六 七 4 6 7 ② ⑥ ⑨ 東 西 ⑦ 京太郎(これって良配牌なのか?ま、とりあえず)打 西 咲(うーん…、京ちゃんが私と同じだとやっぱり嶺上牌取られちゃうのかな…) 二 七 八 2 3 3 7 ④ ⑨ ⑨ 南 北 中 六 打 北 まこ(さてさて、久の打ち方ならわしもよーみとるからのう…。京太郎に注目じゃな) 三 八 1 6 9 ① ③ ④ 赤⑤ ⑦ ⑨ 東 白 九 打 1 和(予選まであと少し、一局一局を大切にしていきましょう) 五 六 八 九 6 9 ⑦ ⑧ 南 西 西 發 發 中 打 南 四巡目 京太郎(止まることなく手が進んで一気に平和、三色、ドラ2聴牌…) 一 一 赤五 六 七 4 5 6 7 9 ⑤ ⑥ ⑦ 3 京太郎「リーチ!」打 9 咲(速い…。しかも私じゃなくてなんとなく優希ちゃん?みたいな気がするよ…)打⑨ まこ(うーむ、ここは様子見じゃのぉ)打⑨ 和(一向聴ですがとりあえず様子見)打9 京太郎(もしこれが優希の力ならこのツモはたぶん…)スッ 京太郎「…ツモ。リーチ一発メンピンドラ2。6000オール」 一 一 赤五 六 七 3 4 5 6 7 ⑤ ⑥ ⑦ 8 咲まこ和久「「!?」」 京太郎(三色乗ってたら倍満…。これは間違いないな) 咲(やっぱりだよ…、今のアガり方) まこ(これは久というよりは) 久(優希ってかんじね…。須賀くんにも困ったもんだわ)ハァ 和(なかなかの偶然ですね) 東一局一本場8巡目 ドラ一 一 一 一 二 七 八 2 3 4 8 8 ② ③ ① 京太郎(聴牌、役なしだけどドラ3か…。ここはいくところだろ!) 京太郎「リーチ!」打 二 咲(優希ちゃんの胸揉んだのいつなんだろ…?昨日最後に会ったのは私だよね…。 それじゃあ学校?お昼休みに優希ちゃんと京ちゃんがいなかったのってそういうこと?)モンモン 打 六 京太郎「ロン!12300だ」 咲「…え?」 久(あらあら…) 和「宮永さん、ぼーっとしてましたけど大丈夫ですか?」 咲「え、あ、うん!大丈夫大丈夫、12300だよね。はい、京ちゃん」 咲(全然きがつかなかったよ…) 咲(そうだよね。とりあえずこの半荘を終わらせて、京ちゃんに直接聞けばいいんだよ。そのためには…)ゴッ 東一局二本場13巡目 ドラ東 一 一 二 三 四 七 七 八 八 東 東 東 北 六 京太郎(なんつーバカヅキだよ。ー盃口までつけば十分に三倍満まで見える手牌か。 捨て牌はもろ染め手だし出アガりは期待できない) 京太郎(他に聴牌ってそうなのは咲くらいか?和もかもしれんがドラは抑えてるしそう高くはないはず!) 京太郎「リーチ!」打 北 咲「槓」 京太郎「へ?」 咲「もういっこ槓」スッ 咲「ツモ。嶺上開花、タンヤオ、トイトイ、三暗刻、赤。責任払いで16600です」ゴッ! まこ「でたのう…」 咲(あいかわらずの偶然です) 京太郎「」 咲「ふふっ、すぐに終わらせて話を聞かせてもらうからね、京ちゃん」 京太郎「」 久(これはいい方向に進んでるのかしら?) 咲「槓、嶺上開花」 咲「槓、もいっこ槓」 咲「麻雀って、楽しいよね!」 京太郎「」 まこ「」 和「染谷先輩のトビで終了ですね。お疲れ様でした」 久「あらー…、咲が絶好調ね」 咲「そんなことないですよ。ね、京ちゃん?」ニコッ 久「そうねー、今日の須賀くんの東場での活躍はなかなか見所があったわ」ニコッ 京太郎「」 和「次の半荘はどうしますか?」 久「うーん、私は須賀くんにちょーと話があるんだけど…」 和「二人が抜けるとメンツがたりませんね」 久「まこ、代わってくれるかしら?」 まこ「別に構わんが?」 久「ありがと。さぁて、須賀くん?続けましょうか」 京太郎「」 和「時間もありませんから、早く次にいきましょう」 咲「京ちゃん、麻雀って楽しいよね?」 京太郎「」チーン 咲「あー、楽しかった」 久「そうね、久しぶりに全力で打ったわ」 和「ええ、なかなか濃い部活でした」 まこ「たしかに今日はのびのび打てたのお」ニヤニヤ 京太郎(搾り取られた…)プルプル 久「須賀くんお疲れ様!」 咲「京ちゃん頑張ったね!」 久「悪いんだけどちょーとこのあと時間もらえるかしら?」 咲「大丈夫だよ。なにもしないから」ニコッ 京太郎「はい…」 和「宮永さん」 咲「原村さん、悪いんだけど今日は先に帰ってもらってもいいかな?」 和「何か事情があるんですね。わかりました、それではまた明日」 咲「うん、また明日ね!」 まこ「わしは下で待っとるからのお」ガチャ 久「わかったわ。できるだけすぐに行くわ」 久「須賀くん、話しをしましょうか」 咲「なにがあったの、京ちゃん?」 京太郎「いや、ほんとすんませんでした…」 久咲「説明」 京太郎「はい…」 咲「昼休みにそんなことがあったんだ…」 久「須賀くん、あなたねぇ…」 京太郎(なんとか昨日の時点で咲のおっぱいを揉んでたのは誤魔化せた…) 京太郎「でも待ってくださいよ!優希のおっぱい揉んだのは一概に俺のせいとは言えませんよ!」 久「まあ、たしかに今回は優希にも注意される点もあるわね」 京太郎「そ、そうですよ!つーか今回は、っていうかこの前の部長の時も」 咲「京ちゃんは黙っててね?」 京太郎「」 咲「京ちゃんは優希ちゃんから逃げようと思えば逃げられたよね?」 咲「ねえ、どうなの京ちゃん?」 京太郎「いや、たしかに逃げられたけど…」 咲「ふーん…。じゃあやっぱり京ちゃんは優希ちゃんの胸が触りたかったんだね」 京太郎「逃げられたけどその場の雰囲気というかあのまま逃げてもあとが怖いし…」 咲「言い訳は聞きたくないよ、京ちゃん」 京太郎「す、すいません」 久「まあまあ、咲も落ち着いて。須賀くんも反省してるしそこまでにしといてあげなさい」 咲「…」ツーン 久「須賀くんも須賀くんだけど今回は優希も悪いわ。 それに、私の打ち方がコピーできてたのかはわからないけど優希のほうでデータも取れたわ」 京太郎「データ、ですか…」 久「ええ。須賀くんの力はまだよくわからない点が多いわ、 けど少なくとも胸を触れば触った相手の打ち方をコピーできるっていうのはわかった」 京太郎「力ってそんな大層な」 久「いいえ、これは力よ。咲の嶺上開花や優希の東場の火力のようなもの。 まあ、和に言えばオカルトの一言で切り捨てるでしょうけど」 咲「でも、京ちゃんのそんな力を調べてどうするんですか?」 久「ふふっ、いい質問ね。私はね、須賀くんの力に気がついた昨日のあの後にすごいこと思いついちゃったの」 京太郎「思いつき、ですか?」 久「須賀くん、あなたの力はものすごいポテンシャルを秘めているわ」 京太郎「…」 久「相手の胸を揉めばそれだけで相手がどんな打ち方がコピーできる、これがどういうことかわかる?」 京太郎「えーっと、強くなれるってことですか?」 久「それもあるけど、私が言いたいのはあなたの偵察能力よ」 咲「偵察?」 京太郎「部長、まさか…」 久「私が言いたいことわかった?」 京太郎「…俺が、他校の麻雀部員のおっぱいを揉む…?」 久「正解よ」ニコッ 咲「」 京太郎「ちょっ、ちょっと待ってください!」 久「あら、なにか問題があるかしら?」 京太郎「問題大有りですよ!?」 久「須賀くん、もうすぐ大会なのはわかってるわね?」 京太郎「わかってますよ!」 久「大会まで時間がないなかで相手チームの詳細な打ち方かを偵察するのは、普通ならかなり難しいわ」 久「けれど、あなたの力を使えば少なくとも相手のエースの詳しい打ち筋を知ることができるの」 京太郎「いや、理屈はわかりますけどそれって俺が見ず知らずの女の子のおっぱいを揉むってことですよね!?」 久「そうなるわね」 京太郎「無理ですよ!」 久「やらない前から決めつけるのは須賀くんのよくないところよ?」 京太郎「今それ関係ないですから」 久「ふぅ、いったいなにが不満なの?他校の女の子の胸を揉んでもいいって言ってあげてるのよ?」ヤレヤレ 京太郎「揉んだら捕まりますから!」 久「須賀くん」 京太郎「なんですか…」 久「私はね、今年が最後のIHなのよ…」 京太郎「…」 久「最初の一年は一人で、二年目にまこが来て、そして今年になって和、優希、須賀くん、 そしてあなたが咲を連れて来てくれた。ようやく…ようやくIHにでられるようになったの」 久「でも長野には名門の風越があるわ。それに、その風越を去年倒した龍門渕も…」 久「私はもっとみんなと麻雀を打ちたい。とっても今が楽しいのいつまでもこのメンバーで打ち続けたいくらいに」 京太郎「部長…」 久「そのためには相手の情報がいるわ。協力してくれるわね、須賀くん?」ニコッ 京太郎「それとこれとは話が別ですよ」 久「チッ…」 京太郎「はぁー、諦めてくださいよ部長…。そんなことしなくても咲や和や優希、染谷先輩、それに部長なら勝てますよ」 久「強情ね…」 京太郎「そりゃそうですよ、やったら捕まりますから!」 久「須賀くんならなんだかんだでなんとかなりそうだけど」 京太郎「買いかぶりすぎですから!」 久「しょうがないわねぇ…。私もこのカードは切りたくなかったんだけど…」 京太郎「はい?」 久「咲は…」 咲「」 久「大丈夫ね。まだしばらく戻ってきそうにないわ」 京太郎「なにを企んでるんですか…」ジトーッ 久「須賀くんには頑張ってもらわないと困るのよ。だから頑張ったらご褒美をあげようと思って」 京太郎「ご褒美…」ゴクリッ 京太郎「ってなると思ったんですか?あいにくですけどなにがあっても俺は行きませんからね!」 久「…のおっぱ…」 京太郎「!?ぶ、部長、今なんか言いましたか!?」 久「あら、思わずご褒美の内容が口から零れたみたい。でも須賀くんはなにがあってもいってくれないのよね、残念だわ…」 京太郎「部長、もう一回ご褒美の内容を」 久「行かないんでしょう?」 京太郎「少し気が変わりました。もしご褒美の内容が俺の聞き間違いでないなら…」 久「ふふっ、しょうがないわねぇ…。一回しか言わないからよく聞きなさい」 京太郎「…」ゴクリ 久「…おっぱい」 京太郎「…」 久「和のおっぱいを触らせてあげる、これがご褒美よ」 京太郎「!?」 久(堕ちたわね) 京太郎「そんな、そんなことが許されるんですか…!?」 久「もちろん、須賀くんが自分の仕事を完全にまっとうできたときだけよ?」 京太郎「もし風越と龍門渕のエースが偵察できれば和のおっぱいを!?」 久「ええ、私があらゆる手段でそれを可能にするわ」 京太郎「」 久「今決めろとは言わないわ。そうね、明日の放課後に返事を聞かせてちょうだい」 京太郎「は、はぁ…」 久「それじゃ私は帰るわね。良い返事を期待してるわ、京太郎くん♪」ガチャ 京太郎「…」チラッ 咲「」 京太郎「とりあえず咲を起こして帰るか…」ハァー 下校 京太郎(偵察にいけば和のおっぱいを揉みしだくチャンスがある…!) 京太郎(けど、偵察にいくってことはつまり俺が見ず知らずの 女の子のおっぱいを揉むってことで、そんなことしたらもちろん俺は…) 京太郎「どうすりゃいいんだ…」スタスタ 咲「…」スタスタ 京太郎(捕まるリスク…、果たして和のおっぱいにそれほどの価値があるのか?) 京太郎(俺はここ数日間で3人もおっぱいを揉んだ…、そろそろ潮時じゃないのか?) 京太郎(そうだよ。麻雀でも大量に稼いだらあとは手堅く守るもんだ。やっぱりここは…) 咲「…ねえ、京ちゃん」 京太郎「なんだ?」 咲「…やっぱり、なんでもない」 京太郎「変なやつだな」 咲「…」 京太郎「あのさ、逆に聞きたいんだけど咲なら、安全なまわり道と危険な近道ならどっち選ぶ?」 咲「…京ちゃんがどっちに行きたいかによる、かな?」 京太郎「俺がどっちに行きたいか?」 咲「うん。京ちゃんがどっちの道にほんとに行きたいのかが一番大事だとおもう」 京太郎「俺の行きたい方か…」 咲「私はね、今は自分かほんとに打ちたいから麻雀をやってるの。 子供の頃とも、京ちゃんに連れて来られた最初の頃とも違う」 咲「私は麻雀を打つのが楽しいからこうやって今も清澄高校麻雀部のいるんだよ!」 京太郎「…」 咲「だから、京ちゃんが好きな方を選べばいいよ。京ちゃんが偵察に行ってくれたら そのぶんグッと優勝に近づくし、行かなくても私が全部倒すから」ニコッ 京太郎「咲…」 京太郎(俺の、本当にやりたいこと) 京太郎(おっぱい…) 京太郎「咲のおかげで目が覚めたぜ」 咲「うん」 京太郎「悪いけど先帰るわ。いろいろ準備もしないとだめだからな」 京太郎「じゃあな、咲!」ダッ 咲「また明日ね、京ちゃん」 咲「行っちゃった…」 咲「うぅ、失敗したよぉ…」 咲「京ちゃんに行かないでって言うつもりでしゃべりかけたのに、京ちゃんの顔みてたら応援したくなって、それで、それで…」 咲「ハァー…、あんまり無茶しちゃダメだよ、京ちゃん…」 翌朝 コンコン 「いるわ、入ってきなさい」 京太郎「失礼します」ガチャ 久「おはよう、須賀くん」 京太郎「おはようございます、部長」 久「ずいぶん今朝は早いのね。私がいなかったらどうするつもりだったのかしら?」クスッ 須賀「部長ならいてくれると思ってましたよ」 久「ふふっ、それで、どうするかは決まったのね?」 京太郎「俺は、他校の偵察に行きます!」 久「そう。やることはわかってるの?」 京太郎「なんとかして相手のエース、レギュラーのおっぱいを揉む!」 久「そのとおりよ。須賀くん、いい顔になったわね」 京太郎「咲に励まされましたから…。俺は自分のやりたいことを全力でやります!」 久「わかったわ。もうずく学校が始まるから詳しい話は放課後にするわね」 京太郎「はい!」 放課後 久「今日は全員揃ってるわね。みんなに話があるわ」 和「なにについてですか?」 久「県予選に向けての話し合いよ」 まこ「県予選にむけてなにをするんじゃ?」 久「ええ、私たちは今度の休みを使って強化合宿をしようと思うの」 優希「合宿?」 久「旅館をとってあるからそこでみんなの弱点克服をするわ」 優希「おお、それはすごいじぇ!喜べ犬、美少女の私と旅館に行けるぞ!」 京太郎(タコスのやつ、一日たったら元どおりかよ…)ハァー 久「優希、須賀くんは別行動よ」 和「別行動、ですか?」 久「須賀くんには他校、特に風越と龍門渕の偵察にいってもらうの」 咲「…」 まこ「偵察のぉ。結果はみこめるんじゃな?」 久「もちろんよ。須賀くんにはもっといろんな人の打ち方をみてもらいたいから、丁度いいと思ってね」 久「みんな、絶対に県予選勝つわよ!」 京咲ま優和「「とうぜん(です)(じぇ)(じゃ)!」」
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京太郎「まさか車に轢かれて足骨折とは…」 京太郎「まぁ命が助かっただけ運がいいと思おう!」 京太郎「…それにしても暇だ。テレビはつまんないし」 京太郎「皆今ごろ学校かぁ…」 京太郎「暇だし携帯で麻雀でもやるか」 麻雀部部室 優希「朝からどうしたんだじぇ染谷先輩」 まこ「こんな早くに呼び出してすまんかったのお、全員揃ったしちょっと報告があるんじゃ」 和「なにかあったんですか?」 咲「まだ部長と京ちゃんが来てないんですけど…」 まこ「あーそのことなんじゃが、京太郎のやつが車に轢かれてなぁ」 咲「えっ!?」 優希「まじか!?」 和「大変じゃないですか!須賀君は大丈夫なんですか?」 まこ「命に別状はないそうじゃ。ただ足を骨折してしばらく入院するそうじゃがな」 和「そうですか…取り敢えず命に別状がなくて安心しました」 咲「びょ、病院!病院行かないと!」 優希「そうだじぇ!急ぐじぇ!病院はどこだじょ!」 まこ「落ち着きんさい!これから授業じゃろーが!」 咲「そ、そうでした…」 優希「しかも今日は結構重要なテストがあったんだじぇ…」 和「お見舞いは放課後に行きましょう。所で部長はどこに?」 まこ「授業サボって見舞いに行ったわ」 咲「部長ずるい!」 病院 久「須賀君ー具合どうー?」 京太郎「部長!?なんでここにいるんですか!?」 久「そりゃーお見舞いに来たに決まってるじゃない」 京太郎「いや…今から授業なんじゃ…?」 久「サボったわ」 京太郎「いいんですかそれ」 久「私は部長よ?部員の危機に授業なんてどうでもいいわ」 京太郎「部長…」 久「それに…今日の最初の授業つまんないのよ」 京太郎「それが本音ですか」 久「と言うわけで一時間目が終わるまでここにいるわ。ジュース買ってきたわよ、飲む?」 京太郎「あ、飲みます。すいません」 久「携帯で麻雀やってたの?見せてみなさい…って」 京太郎「ん?」 久「相変わらずよく分からない打ち方してるわねぇ…」 京太郎「俺は普通に打ってたつもりなんですけど…」 久「いい機会だから個人指導してあげるわ。それポンして!」 京太郎「は、はいっ!」 京太郎(部長近い!すげえいい匂い!) 久「ふぅ…須賀君の指導は骨が折れるわねー骨折だけに」 京太郎(危なかった…いい匂いすぎてロッカーに押し込む所だった…) 久「あら、もう大分時間経ってるわね。そろそろ学校に戻るわ」 久「その前に」 京太郎「部長…その手にあるマジックは何に使うんですかね…」 久「決まってるじゃない!入院といったら落書きでしょ!」 京太郎「やっぱりですか!」 久「よし完成!」 京太郎「なんて書いたんですか…」 久「我はスケベ長野代表京太郎。我に近づくおなごは全員スケベな目で見るぞ」 京太郎「ひでぇ!絶対見た人に誤解される!」 久「大丈夫よ。皆イタズラだって思ってくれるわ」 京太郎「イタズラでも恥ずかしいんですけど…」 久「じゃ私帰るわー養生してなさい」 京太郎「あ、お見舞いありがとうございました」 久「治ったらまた個人指導してあげるから、がんばりなさい。じゃあね!」 バタン 京太郎「嵐のように去っていったな…でも個人指導は楽しみだぜ!」 病院 昼過ぎ 京太郎「病院食少ない。味薄い」 京太郎「男子高校生の腹はこんなもんじゃ満足しねぇ…」 京太郎「あーもうちょいなんか食いたい…」 まこ「思った通りじゃのう、落書きも予想通りやられとるし」 京太郎「染谷先輩!?」 京太郎「学校は…って今は昼休みか」 まこ「おまえさんが腹すかしてると思ってな、軽い物買ってきたんじゃ」 京太郎「ほんとですか!ありがとうございます!」 まこ「何、見舞いのついでじゃ、ここ学校から近いしのう。わしは放課後仕事入ってるし」 京太郎「仕事って言うと…雀荘ですか?」 まこ「それ以外何があるんじゃ、客はそこそこ入るんじゃが従業員が足りなくての、休むわけにはいかん」 まこ「そうじゃ京太郎、うちでバイトせんか?」 京太郎「バイトですか?でも俺麻雀弱いですよ」 まこ「最低限出来ればいいんじゃ。他にも料理運んだり掃除だったりする事は山ほどある」 まこ「他人の打ち方を見て自分も麻雀が打て、給料までもらえる。これほど得な事はないぞ。どうじゃ?」 京太郎「確かにすごくいい環境ですよね…やってみようかな」 まこ「それに…和もたまにうちでバイトするんじゃが…うちの店の制服はメイド服じゃ」 京太郎「それは…」 まこ「必然的にメイド服を着ることになる…どうじゃ?見たくないか?」 京太郎「先輩!俺バイトやりたいです!」 まこ「よし。まあそれは治ってから詳しい話をするとしてわしはもう帰るわ」 京太郎「そういえば昼休みもう終わりますね」 まこ「それじゃとっとと治すんじゃぞ」 京太郎「はい、お見舞いありがとうございました」 バタン まこ「バイトか…勢いで決めちゃったけど頑張るか!」 病院 夕方 京太郎「もう放課後か」 ガチャ 優希「おっ!ここにいたか」 京太郎「優希も来てくれたのか」 優希「ふふん。犬の面倒を見るのは飼い主の役目だからなっ!」 京太郎「言ってろ」 優希「タコス食うか?」 京太郎「食う」 優希「落書きには突っ込まないじぇ。どうせ部長だし」 京太郎「あーやっぱ分かる?」 優希「内容も本当のことだしな」 京太郎「そこは違うって言えよ!というか咲と和は?」 優希「咲ちゃんとのどちゃんは先生に呼び出されてたじぇ。終わったら来るじょ」 京太郎「おおっ!和も来てくれるのか!」 優希「私がいるのに他の女の話とはいい度胸だな犬。くらえっ!」 京太郎「おい、ほっへはひっはるはよ」(ほっぺたひっぱるなよ) 優希「おー思ったより伸びるじょ」 京太郎「やめんか」 優希「じゃ、私はそろそろ帰るじぇ」 京太郎「もう帰るのか?もう少しいればいいのに」 優希「タコスの安売りがあってなー買い占めに行くじょ!」 京太郎(買う人こいつの他にいるのか?) 優希「それに…そろそろ人の形が保てなくなるのだ」 京太郎「タコスにはならないからな」 優希「じゃあな!」 京太郎「おう」 優希「早く帰ってくるんだじょ!私はダーリンの帰りを待ってるからな!」 バタン 京太郎「誰がダーリンだ誰が」 京太郎「でもあいつといると気が楽だよなほんと」 京太郎「暗くなってきたな」 コンコン 京太郎「どうぞー」 ガチャ 和「須賀君、具合どうですか?」 京太郎「お、和か」 和「お見舞いに来たんですが…咲さんは来てますか?」 京太郎「いや、来てないけど」 和「えっ…」 京太郎「ん?」 和「咲さん…私より早く病院に向かったはずなんですけど…」 京太郎「…携帯は?」 和「忘れていったので私が持ってます」 京太郎「また迷子か…」 京太郎「まあ多分大丈夫だろ。よくあることだ」 和「大丈夫でしょうか…」 京太郎「長野だし多分道間違えたとかだろう。よくあることだ」 和「そうですね、待つことにしましょう」 京太郎「それにしてもあいつはこんな近い病院に来るのにどうやったら迷えるんだ…」 和「昔からああだったんですか?」 京太郎「修学旅行は警察ざたになったな…スキー旅行も捜索隊が出て大変なことになった…」 和「そんなに酷かったんですか…あ、リンゴ剥きますね」 京太郎「悪いな」 京太郎(しかし…下から見上げるおもちは素晴らしいな…動くと揺れるし) 京太郎(一回でいいから触ってみたいなぁ…) 和(…) 和「須賀君」 京太郎「ん」 和「視線、気付いてますからね」 京太郎「」 和「女の子は皆気付いてるんですよ、そういう視線。須賀君は表情にも出てますし、足に書いてある通りですね」 京太郎「すいませんでした!」 和「まあ男性ですし…仕方ないとは思いますけど」 和「須賀君は分かりやすすぎです。もう少し分かりにくくお願いします」 和「他校の人とか見てるときも…部長や染谷先輩は気付いてるんですよ」 京太郎「直すよう善処します…」 和「リンゴ、置いときますね。あとこれをどうぞ」 京太郎「ノート?」 和「今日の授業の内容が書いてます」 京太郎「おおっ!助かるよ!ありがとう和」 和「いえ、須賀君が赤点とられても困るので」 京太郎「俺は優希ほど勉強苦手じゃないって」 和「ふふっ、では私はもう帰りますね。遅くなると両親が心配しますので」 京太郎「ああ、悪かったなわざわざ来てもらって」 和「いえ、いつも雑用してもらっていますしこれぐらい当然です」 和「では、また来ますね。さようなら」 バタン 京太郎「…視線は直さねば」 京太郎「…もうそろそろ面会時間終了なのに咲が来ない」 京太郎「まあ大丈夫か、子供じゃないんだし」 京太郎「眠くなったな。ちょっと寝よう…」 京太郎「しかしこの尿瓶は慣れないな…あんまり出ないが寝る前にはしないと不安になるしな」 京太郎「さて…寝るか…」 京太郎「zzz」 病院 通路 咲「うう…道に迷って遅くなっちゃった…もう時間あんまりない…」 咲「京ちゃんの病室どこだろ…」 咲「あ…ここだ…須賀京太郎って書いてる」 ガチャ 咲「ごめんね京ちゃん遅くなっちゃって…あれ?」 京太郎「zzz」 咲「寝てるし…」 咲(起こすのも悪いし、寝かしといてあげよっと) 咲「ん?」 咲の視線→京太郎の足の落書き 咲(これやったのは…部長だね絶対…) 咲(何か他にもイタズラされてそうだなー)キョロキョロ 咲「あ」 咲が見つけたもの→尿瓶(京太郎使用済み) 咲(こ、これって…) 咲(し、尿瓶だよね?おしっこするときに使う…) 咲(そ、それがここにあるってことは京ちゃんが使ったってこと…?) 咲(そ、そうだよね!動けないなら使うしかないよね!) 咲「…」 咲「あ、あー…なんかトイレ行きたくなって来たなー」(棒) 咲「で、でも私、トイレの場所知らないし…」 咲「我慢したら間に合わずに漏らしちゃうかもしれないし…」 咲「かといって動き回ったらまた迷子になるかもしれないし…」 咲「し、仕方ないよね…うん」 咲「京ちゃんは…寝てるよね…?」 京太郎「zzz」 咲「じゃ、じゃあちょっとこれ借ります…」 咲「…」 咲(スカートは…脱がない下着だけ下ろそう…) 咲(スカート片手で押さえて…尿瓶はもう片方で…) 咲(ちょ、ちょっとがに股になったほうがいいかな…) 咲(これでいいかな…うん…) 咲(出る…) チョ チョロロロロ チョロ チョ チョ 咲(…) 咲(な、何やってるの私!?) 咲(これじゃ変態みたいじゃない!) 咲(と、取り敢えず後始末!あと証拠隠滅!) 咲(なんとか終わった…) 咲(もう…京ちゃんがあんな所に置いとくから…) 咲「そうだよ!京ちゃんが全部悪いんだよ!」 咲「京ちゃんまだ寝てる?」 京太郎「zzz」 咲「よし!仕返しに落書きしよ!」 咲「でも足はもう書けないから…顔に書いちゃえ」 咲「ふんふーん」カキカキ 咲「もっと書いちゃえ」カキカキ 咲「部長よりも恥ずかしいこと書いてやる」カキカキ 咲「いっぱい恥かけばいいんだよ。ふーんだ」カキカキ 咲「完成!」 咲「たくさんの人に見られて恥かくといいよ。ふふん」 ガチャ ナース「失礼しますぅー面会時間終わりですよぅー」 咲「わっ!すいません!」 ナース「あ、お邪魔やった?」 咲「い、いえっ!」 ナース「ラブラブやね~めっちゃ羨ましいわ~でももう時間やし、続きはまた今度にしてな~」 咲「い、いやラブラブなんて!じゃあ京ちゃんまたね!」 京太郎「んー…今何時だ…」 京太郎「あー結構寝たな…咲は来なかったのか…」 京太郎「あれ…?俺こんなに尿瓶使ったっけ…」 ガチャ ナース「すいませんー夕食ですぅー」 京太郎「はーい」 ナース「あ、起きてたんやねー」 京太郎「ついさっき起きたんですよ」 ナース「なるほどーはーい、ご飯やでー」 京太郎「あ、どうも」 ナース「そういえばさっきお客さん来てたでー」 京太郎「お客さん?」 ナース「うん、短い髪の女の子」 京太郎(咲か) ナース「それでなー…ふふっ」 京太郎「どうしたんですか?」 ナース「いやー須賀君の顔見てたらちょっとなー」 京太郎「?」 ナース「あ、うちそろそろ戻らんと。ばいばいスケベ代表須賀君」 バタン 京太郎「スケベ代表って…」 京太郎「それより顔って…どっかおかしいか?」 京太郎「もしかして咲のやつがなんかしたのか…?」 京太郎「鏡見てみるか」 鏡に映ったのは俺の顔と顔に書かれた『京ちゃんは私の将来の旦那様、ずっとずっと大好きです』という落書きだった。 焦って取り敢えず写メとってから落書きは消してしまったが。 看護師さん以外に誰にも見られてないことを話した時の咲の反応が面白かったな。 咲「結局恥かいたの私だけじゃない!」 カン! おまけ 憧「ねえ京太郎…これなにか分かる?」 京太郎「俺が使った尿瓶じゃねーか!汚いから触るなって!」 憧「嫌よ」 京太郎「嫌ってお前…」 憧「動かないで」 京太郎「はぁ?」 憧「…」スルスル 京太郎「な、何でお前パンツ脱いで」 憧「喋らないで、あんたはただ見てればいいの」 憧「この中にはあんたのおしっこが入ってる…声出さないでね」 京太郎(な、なんでこいつ俺が使った尿瓶にまたがってんだ!?) 憧「んっ…」 チョロ シャアアアア 憧「どう…?あたしのおしっことあんたのおしっこ…こんなに混ざってる…」 京太郎「」 もういっこカン 正直これ蛇足だわ
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http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1371129227/ はやり「たっだいまー!!」 京太郎「義姉さんおかえ、って酒臭っっ!!」 はやり「女の子に臭いなんて言っちゃ駄目だぞ♪」 京太郎「ハイハイ」 はやり「う゛っ……吐きそう……」ガシッ 京太郎「え、いや、ちょっと、なんで俺にしがみつく!?」 はやり「あ、無理……。もう無理……」 京太郎「……ひどい目に遭った」 はやり「許してニャン♪」 京太郎「流石に(28)でそれはない」 はやり「ひっど~い!!お義姉ちゃんにそんなこと言うなんて京太郎君もとうとう反抗期かな?」 京太郎「(この義姉キツい)」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 怜「なぁ、きょーたろー。冷蔵庫のジュース取ってきてくれへんか?」 京太郎「姉ちゃん、それくらい自分で取ってこいよ」 怜「せやかて私病弱やからな、動くのしんどいねん」 京太郎「またそんなこと言って、病弱はアピールやめろって竜華姉さんに怒られるぞ」 怜「あーあ、きょーたろーはお姉ちゃんの言うことは聞かへんのに竜華の言うことは聞くんやなー、やっぱりおもちが大きいからなー」 京太郎「べ、別にそんなんじゃねえよ!?」 怜「弟分のきょーたろーが自分のことそんな目ぇで見とるって知ったら竜華もショックやろうなー、かわいそうになー」 京太郎「いやいやいや、何言ってるんだよ姉ちゃん!」 怜「はぁ、喉乾いたなぁ。冷たいジュースでも飲んだらこの事は私の胸の内に閉まっておくんやけどなぁ」 京太郎「ぐっ・・・、何なりとお申し付けください。お姉さま」 怜「ふふっ、きょーたろーのそういうとこ可愛くて私は好きやで」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 福路美穂子の場合 京太郎「ねえさん、洗濯は終わらせたよ」 美穂子「ありがとう京太郎くん、こっちもお掃除が終わりますよ」 京太郎「まったく、そんなこと俺がやっとくのに」 美穂子「ふふっ、ありがとう、でも、お掃除は好きだから、それよりも京太郎くん、こっちに来てくれる?」 京太郎「なんだよねえさん」 美穂子「ふふっ、お手伝いしてくれてありがとう」ナデナデ 京太郎「なっ!やめてくれよねえさん!」 美穂子「もう……照れることないのに……」 京太郎「そ、それじゃ夕飯の買い物行ってくるから!」 美穂子「おねがいします、気をつけていってらっしゃい」 京太郎「おうねえさん!行ってくる!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 天江衣の場合 衣「きょーたろーきょーたろー遊ぶぞー」 京太郎「ん?なんだ?衣お姉ちゃん」 衣「……!今なんと言った……!」 京太郎「へ?衣お姉ちゃんって……」 衣「……もう一回」 京太郎「へ?」 衣「もう一回だ!」 京太郎「こ、衣お姉ちゃん!」 衣「もう一回!」 京太郎「衣お姉ちゃん!」 衣「ふ、ふふふ、そうだ!衣はお姉ちゃんだからな!特別にっ!特別に京太郎のワガママを聞いてあげよう!何かあるか?」 京太郎「いや、特にないけど……」 衣「………………ふんだ」 京太郎(めんどくせぇ) 衣「キョータロー!!」 京太郎「なんすか」 衣「また衣に確認せずに朝食を用意してー!」 京太郎「あれ? 姉ちゃんって朝はご飯派じゃ無かったっけ」 衣「とっても美味だったぞ!」 京太郎「そりゃどうも」 衣「……って、そうじゃなくて!」 衣「衣はお前の姉なのだから、家事のことは衣に任せなさい!」 衣「姉の尊厳を見せられないではないか!」 京太郎「はぁ」 衣「それと、キョータロー!」 京太郎「なんすか」 衣「朝の抱っこ!」スッ 京太郎「姉の尊厳何処まるでないっすよ、姉ちゃん」ギュッ 衣「うるさい!」ギュー ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 朝 京太郎「姉さん早く起きて!今日は大事な試合があるんだろ!」 健夜「んー、京くんおはよー・・・ってもうこんな時間!? 何でもっと早く起こしてくれなかったの!?」 京太郎「何回も起こしたけど姉さんが起きなかったんだろ!」 昼 健夜「うー疲れたー、対局は全然気にならないけどスーツで人前に出るって疲れるよー」 京太郎「ちょっ、姉さん着替えたらスーツは掛けておいてくれよ。シワになっちゃうだろ」 健夜「京くん掛けといてー」 京太郎「家に帰ってきたらすぐにジャージに着替えてゴロゴロし始めるなんて我が姉ながら…」 夜 健夜「京くん晩御飯まだ?」 京太郎「今作ってるからちょっとまっててー」 健夜「私、京くんのお嫁さんになる。京くんがいないと生きていけない」 恒子「!?」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 照「京ちゃんが姉が欲しいと聞いて」 菫「確かにお前は姉キャラだが……」 京太郎「おもちをお持ちの姉が欲しいなぁっていう話なんですけどね」 照「!?」 京太郎「弘世先輩みたいなお姉さんなら大歓迎ですよ」 照・菫「「!?」」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「姉さん早く起きないと遅刻すっぞー」 布団「…………」 京太郎「また頭から毛布被って……おい姉さん!」 バサッ 布団(丸めた毛布) 京太郎「いない!?」 戒能「フリーズ、京太郎」ムギュ 京太郎「……姉さん、当たってます」 戒能「お馴染みのアレは言いませんよ。言うまでもなくわざとですし」 京太郎「スキンシップも良いけど、早く準備しないと時間が……」 戒能「ドントスピーク、ドントムーヴ」 京太郎「……」 戒能「この程度のトラップに引っ掛かるとはまだまだですね。ここが戦場なら三回は死んでますよ」 京太郎(なにいってだこの姉) 戒能「む……にしても、また背中が広くなりましたね。それに以前より筋肉質になった気もするし汗の匂いも」スーハー 京太郎「嗅ぐな擦るな頭でグリグリすんな!毎朝やってんだから昨日今日でそんなに変わる訳ないだろ!」 戒能「あ」 京太郎「え?」 戒能「喋りましたね?」 京太郎「いや、そんな理不尽な」 戒能「喋りましたね?」 京太郎「……はい」 戒能「ペナルティ、ですね」ニッコリ 数十分後、やたら紅潮した顔の二人の男女が駅まで走っていったとさ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 淡「さぁキョータロー!お姉ちゃんって呼んで!」 京太郎「いや、お前はどう考えても妹だろ」 淡「えー、呼ぶくらいいいじゃん、お姉ちゃんって呼んでよー」 京太郎「はいはい、淡お姉ちゃん」 淡「ムフー、お姉ちゃん…お姉ちゃん…いい響きだなぁ~ よしキョータロージュース買ってこい!お姉ちゃんの命令は絶対フクジュー!」 京太郎「弟はパシリじゃねえよ!?」 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洋榎「麗しのお姉様に向かってなんちゅう口聞いとるんやこの阿呆は…」オヨヨ 京太郎「阿呆はどっちだっつーの。この前末原先輩に半泣きで勉強教えて貰ってたこと母さんにバラすぞ?」 洋榎「はあっ!?なんで京太郎がんなこと知っとるんよ!」 京太郎「へっ。姉ちゃん達の情報は良い意味でも悪い意味でもすぐに広まるんだよ」 京太郎「たまには何の非もないのに笑われる俺の身になってみやがれ!」 洋榎「京太郎、あんた………」 洋榎「めっちゃおいしいやんそのキャラ!」b グッ 京太郎「いい加減張り倒すぞ」 洋榎「アレやで?自分分かってんの?」 洋榎「身体張らずに笑いとれるとか最高過ぎるやん」 京太郎「……その芸人体質が一番俺を困らせてんだよ」 洋榎「なら京太郎もこっち側来るか?」 京太郎「断固拒否する!洋榎姉ちゃんの側って事故ってるとこしか見たことねぇよ」 洋榎「まあまあ。人間誰しも失敗はするやろ?」 京太郎「姉ちゃんの場合は失敗し過ぎてるけどな」 洋榎「その失敗を笑いに変える!そしたら失敗が無かったことになるんやで?最高やんか!」 京太郎「姉ちゃんの中限定でな」 洋榎「ちょっ…合間合間にツッコミ入れるとか欲しがりやな京太郎は」ニヤニヤ 京太郎「供給過多なんだよ!ちょっとくらい需要に合わせてくれ!」 洋榎「嫌や。他人にボケのペース握られるとかしょーもないやん」 京太郎「絹恵姉ちゃん早く帰って来てくれー!!」 洋榎「そんでさ、さっきから気になっとってんけどさ」 京太郎「んぁ?何?」 洋榎「うわっ、あからさま…。ってそうやなくて」 洋榎「なんか焦げ臭ない?」 京太郎「…………そう言われてみれば」クンクン 京太郎「あ、から揚げ火にかけっぱだった!」 洋榎「なんやてぇ!!すぐ作りなおせはよぉ!!!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 淡「ひーまー」ゴロゴロ 京太郎「麻雀やろうぜ! 麻雀!」 衣「ふむ、いいだろう。」 DIEジェスト 衣「ロン、海底役役混一で18000。」 淡「ローン! ダブル立直表表裏裏の12000!」 衣「ロン、門断平ドラドラ、8000。」 京太郎「かーてーなーいー!」 衣「愚弟は弱いな。」 淡「うん、ぐてーは弱い!」 京太郎「強くなりたいです、御姉様方……」 淡「……! キョータローいい方法があるよ!」 京太郎「なに何!?」 淡「まず淡ちゃんがキョータローの上に座ります。」ドスン 京太郎「うぇ?」 淡「次におねえちゃんを私の上に座らせます。」 衣「ふむ。」ストン 淡「これで最強の組み合わせだよ!」 京太郎「どうやって打つの?」 淡「私が自摸ってー。」 衣「衣が切ればいいのだろう?」 京太郎「俺何もしてないじゃん!」 淡「細かいこと気にしたらハゲるよー。」 京太郎「あとさ、気になったんだけど……」 衣「何だ?」 京太郎「俺達誰と打つの?」 衣・淡「「あ」」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 健夜「京太郎く~んお酒切れた~♪」プラプラ 咏「きょーたろー、おつまみなくなったんじゃねぇの? 知らんけどー。」フリフリ 良子「きょうたろう、こっちもビールプリーズ。」カンカン 京太郎「あ~! もう! 少しは自分で動け! このぐうたら姉ども!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 成香「…………ひぅ!」ビクッ 京太郎「……あのー……姉さん?」 成香「な、何ですか?」 京太郎「……なんでホラー映画なんて見てんの?前からそういうの苦手だったよね?」 成香「麻雀部のお友達から『絶対に面白いから見た方が良いよ!』と言われて貸してもらったので……」 京太郎「なにも苦手な物を無理して見なくても……」 成香「京くん……相手の子も好意から貸してくれたんですから」 京太郎(涙目の姉さんが見たいだけだと思う) 成香「それに……こんなの作り物なんですよ?いつまでも子供みたいに怖がらなくとも……」 テレビ<モルスァ! 成香「ひぃ!」ビビクン 京太郎「……」ナデナデ 成香「ふわぁ……!ちょっと京くん!姉の頭を子供にするみたいに撫でるなんて」 テレビ<ブルスコファ! 成香「あぅ!」 京太郎(……見終わるまで一緒にいてあげよう) ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「小蒔姉さんちゃんと布団で寝なきゃ風邪ひくぞ」 小蒔「ムニャムニャ・・・京君はやさしいです・・・・」 京太郎「巴姉さん掃除手伝います。」 巴「いつも助かります。初っちゃんにも見習ってほしいですね」 京太郎「春姉ぇあんまり食ってると太るぞ」 春「いくら食べても太らない・・・・。それが自慢・・・」ニコッ 京太郎「初っちゃん、もう子供じゃねーんだから服ぐらいちゃんと着ろよ。」 初美「なんで私だけ姉さんって呼んでくれないんですかー!」 京太郎「霞母さ・・・・姉さん!」 霞「あらあら・・・・」ニコニコ(神を降ろしながら) 京太郎「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 村吉「あ、須賀君」 京太郎「どうも、村吉さん。毎度御迷惑かけて申し訳ないです」 村吉「いえいえ……こちらこそ未成年をこんな時間に呼びつけてるからお互い様ね」 京太郎「……あはは。それで、姉は……?」 村吉「ええ……いつもと同じよ」 野依「遅い!」=З=З=З 京太郎「遅いじゃないよもう……どんだけ飲んだんだ?」 野依「ちゃんぽん!」=З=З=З 京太郎「数を聞いてるんだよ……ほら、帰るぞ」 野依「まだ飲み足りない!」=З=З=З 京太郎「二日酔いで地獄見るのは自分なんだからな」 野依「大丈夫!」ムフー 京太郎「あー、もう……」 グイ 野依「!?」 京太郎「帰ろうよ、姉さん」(そっと耳うち) 野依「…………ん」 京太郎「ほれ、おぶさって。んじゃ、連れて帰りますんで……御迷惑おかけしました」 野依「ました!」=З=З=З 京太郎「あんたが言うな」 村吉「末恐ろしいわね……」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ コンコン 京太郎「シロ姉ー、朝だぞー」 京太郎「今日は日直なんだろ?」 京太郎「もうメシ出来てるから、早く降りてきなよ」 シロ「ん……」 ダルー シロ「……」 シロ「……ぐぅ」 京太郎「二度寝するな!」 バターン シロ「おはよ……京太郎……」 京太郎「ん、おはよ、シロ姉」 シロ「着替えさせて……」 京太郎「羞恥心とか無いの!?」 シロ「……」 ジー 京太郎「……し、下までは運ぶからさ」 シロ(甘いなぁ……) シロ「いただきます……」 京太郎「はい、いただきます」 シロ「……うん」 シロ「今日も美味しい……」 京太郎「お、ホントに?サンキュー、シロ姉」 京太郎「でも、俺なんてまだまだだって」 京太郎「この間食べさせてもらった塞さんのお弁当、美味しかったなぁ……」 シロ「……」 京太郎「どうやったらあの煮物の味が――」 シロ「京太郎」 シロ「私には、京太郎の作るご飯が一番だから……」 京太郎「……そっか」 シロ「ん……」 京太郎「忘れ物ない?」 シロ「……うん」 京太郎「んじゃ行きますかー」 シロ「おんぶ……」 京太郎「はいはい、途中までだからなー」 ヨイショ シロ「……」 シロ「京太郎」 京太郎「んー?」 シロ「ずっとこうしてられたらいいね……」 京太郎「ははっ、そうだなー」 京太郎「まぁ、そんなこと言っても途中で下ろすのは変わりないんだけど」 シロ「……だる」 京太郎「まったく、お見通しだっての」 ハハ シロ(別に、嘘じゃないけどね……) ギュ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「あのさ、俺の学ラン着るのもう止めてくれない?」 セーラ「なんで?これごっつい着心地ええねんで」 京太郎「いやいや。でも実弟が着てたのを着るのは抵抗あるだろ普通」 セーラ「全っ然!これっぽっちも無いわ」キッパリ 京太郎「なんでそこまで断言出来るかな……」 セーラ「ええやん別に。てかそんなん一々気にしとったら禿げるで?」 京太郎「姉ちゃんが気にしなさ過ぎなんだってば」 セーラ「気にするゆーても千里山は女子高やん。バレへんバレへん」 京太郎「俺にだって女子の友達くらい居るんだけど。で、千里山に進学した奴も居るんだぜ?」 セーラ「そうなん?」 京太郎「だからさ、わかるよな?」 セーラ「ごめん分からんわ」シレッ 京太郎「姉ちゃぁぁんんん??!!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 和「ところで京太郎、最近咲さんとはどうなんですか?」 京太郎「……なんのことだよ」 和「ですから、『咲さんと愚弟を結婚させて咲さんにお義姉ちゃんと呼んでもらう計画』の進捗具合を聞いているんです」 京太郎「その計画名キてるから変えたほうがいいぞ、姉貴」 京太郎「どうって言われてもなぁ、普通だよ、普通」 和「……まったく、相変わらず見た目はチャラいのに奥手ですね、京太郎は」 ハァ 京太郎「気にしてるんだからやめろよ!地毛だよ!知ってるだろ!」 和「……仕方ありません、明日、女の子のエスコートの仕方を教えてあげます」 京太郎「は?」 和「駅前に……そうですね、10時に待ち合わせしましょう」 京太郎「え、ちょ……一緒に出れば良いじゃん……」 和「遅れたら来月のお小遣いは無しですからね」 京太郎「誠心誠意エスコートさせていただきます!」 和「はい、よろしい」 ニッコリ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ ……て…………きて 塞「早く起きる!」ゴスン 京太郎「……うっ!」 塞「シロじゃないんだから、休日だからって昼まで寝てないの」 京太郎「ひどい……あんまりだぁ……」 塞「はいはい、うだうだ言ってないで、さっさと顔洗ってくる」 京太郎「へーい……」 塞「顔洗ってきた?よし、それじゃ」 「「いただきます」」 京太郎「あ、この煮物うまい。柔軟剤使った?」 塞「それは洗濯物だよ!でも、わかった?お母さんに教えてもらったんだ」 京太郎「ほー」 塞「ほーって……あんた見た目といい反応といい、本当にシロに似てきてない?」 京太郎「姉ちゃん、言って良い事と悪い事があると思うんだ」 塞「……うん、なんかごめん」 京太郎「ははは……食い終わったら掃除でもしようか」 塞「うん、休日なんだから隅々までやろうか」 塞「……よし、掃除終わりっ」 京太郎「姉ちゃーん、こっちも風呂掃除終わった」 塞「ありがと。じゃあ、お茶でも淹れよっか」 京太郎「午前中で家事もほとんど終わったし、午後はどうする?」 塞「んー……ちょうどセールがあるんだよねぇ……」 京太郎「うげ……荷物持ちですか……」 塞「そう言わないの、あんたの服も選んであげるから。――っと、その前に」 ポフン 塞「充電♪充電♪」 京太郎「最近よくやるよな、胡桃先輩のそれ」 塞「やってみると意外と良いのよこれ。胡桃がハマるのも納得だわ」 京太郎「俺は吸いとられてるんですけどねー……ところで、姉ちゃん」 塞「んー?何?」 京太郎「姉ちゃんの尻柔らかいけど、柔軟剤使った?」 塞「使ってないよ!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「咏義姉さん、おかえりんこ」 咏「ただいまん……あ///」 咏「ま、まったく///お義姉ちゃんに何を言わせる気なんだか///」 京太郎「ゴメンゴメン」 ガチャ えり「二人とも玄関で何をしているのですか?」 京太郎「あ、えり義姉さん。おかえりんこ」 えり「はいはい。ただいまんこただいまんこ」 京太郎「お、おう」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 一「じゃあ、行ってくるねー京くん」 ヒラヒラ 京太郎「待て」 ガシッ 一「うわっ!なに今から外に行くんだけど。あっもしかして京くん、ボクに甘えたい?」 京太郎「違うわ!姉ちゃん外に出るなら服を着ろ服を!」 一「服?それならちゃんと着てるじゃないか」 京太郎「着てるけど、全然着てないからね。見え見えだから」 一「そうかなーボクにはこれが普通なんだけど」 京太郎「よく痴女扱いされないな姉ちゃん。もう隣に歩けねーよ」 一(……うん?それじゃちゃんとした物を着れば京くんが隣に歩いてくれるのか) 一「よし」 ガシャ 京太郎「うわっ!姉ちゃんなんで俺に手錠をかけるんだよ」 一「そこまでいうなら、京くんはボクの服を選ぶことお姉ちゃん命令だからネ!」 京太郎「ヤバいから俺の社会的地位がヤバいから」 一「ほら行くよ!京くん」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 玄「第一○六回松実家おもちドラフトを開始いたします」 京太郎「ではまず俺から」 ──京太郎第一指名『岩戸霞』── 玄「やはりそう来ましたか……」 京太郎「……それで義姉さんの第一指名は?」 ──玄第一指名『岩戸霞』── 京太郎「確実に取りに来たか」 玄「当然です。岩戸さんの長打力は無視できないのです」 宥「(……何が楽しいんだろう)」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 咲「京ちゃん、一緒に服買いに行こー」 京太郎「……なあ姉さん、たまには他の誰かと服買いに行ったらどうだ?」 咲「えっ?もしかして、私と買い物行くの嫌になっちゃったの……」 京太郎「いや、俺と姉さんが服買いに行くと、姉さんの服まで男物っぽくなるから……」 咲「そんなの、私と京ちゃんで着回しすること考えると当たり前じゃない?」 京太郎「今じゃ背丈違うからあんまり着回ししてないだろ」 京太郎「やっぱり女の子がパーカーやジーンズばっかり着てるのはどうかと思う訳よ。身内としては」 咲「えー、動きやすいし、あったかいし、私は気にしてないよ?」 京太郎「少しは気にしろよ!それに和達と一緒の方がもっとおしゃれなの買えるんじゃないか?」 咲「うーん前に一回、3人で服買いに行ったんだけどね……」 咲「原村さんは高そうなフリフリのモコモコ、優希ちゃんは変わった柄のプリントTシャツ買ってて……」 京太郎(うわー……) 咲「なんか私には遠い世界のことだなーって感じだったの」 京太郎「で、でもやっぱり男と一緒じゃ買いにくいものあるだろっ?水着とかほら…下…着…とかさ」 咲「(…下着?)水着なら去年も一緒に買いに行ったじゃない。それに一番最初に姉の水着姿見られるんだから役得でしょ?」 京太郎「で、でも……」 咲「それに私一人で行ったら迷子になるし、荷物持ちも欲しいし、あと京ちゃんの服選びも楽しいし!」 京太郎「……」 咲「ねっ、だから一緒に買い物行こっ!」 京太郎「……んだよ」 咲「えっ?何?」 京太郎「姉さんと一緒だと俺がパンツ買いにくいんだよ!!!」 咲「!!?」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 怜「竜華ー。膝枕してーな」 京太郎「姉さん。ちょっといい?」 竜華「ん、なんや京太郎。ごめんな、怜。膝枕はまた後でな」 怜「……これで何度目や、後回しにされるの」 怜「京太郎。竜華の膝枕をかけて勝負や」 京太郎「なんですか。いきなり」 怜「京太郎が入部してから、竜華が膝枕してくれる回数が減ったんや」 怜「私が勝ったら、回数を元に戻す。京太郎が勝ったら、竜華の膝枕を1回させてやるわ。」 京太郎「俺にそんな権限ないですし、それにもし勝てても、家でやってくれるんで…」 怜「ほう、それは聞き捨てならんな。詳しく聞かせてもらわんと」 京太郎「す、すいません。用事思い出したんでもう帰ります。お先に失礼します」 怜「ちょっと、お姉さんとお話しようか。なに、お話だけやで」ガシッ 京太郎「え、何この力。誰かー、助けてー」ズルズル 竜華「京太郎と怜は仲ええなー。」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「ただいまー」 智美「おかえりー。きょーたろー」 京太郎「ただいま、姉ちゃん。あれ、何それ?」 智美「これか? 免許取ろうと思ってな。パンフレットもらってきたんだ」 京太郎「へぇー。頑張ってね」 智美「おう。免許取ったら一番に乗せてやるからな。楽しみにしとけよー。」 京太郎「ああ、楽しみにしてるよ。その時は佳織姉さんも誘おうか。」 智美「残念だけど、佳織はその次かな」 京太郎「え、なんで? 乗れないわけじゃないし、多い方が楽しいと思うけど」 智美「やっぱり幼なじみとはいえ、初めての運転で他人を乗せるわけにいかないだろー」 京太郎「姉ちゃんなら、そんなこと気にせず誘うと思ったけど」 智美「失礼な。私だって、それくらいの気は使うぞ」ワハハー 智美(…本当は、京太郎と二人きりがいいからだけどな) ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ ある日突然、あなたに12人もの姉ができたらどうしますか? それも……とびっきりかわいくて とびっきり素直で、とびっきり愛らしくて、とびっきりの淋しがりや。 しかも、そのうえ……彼女達はみんなみんな、とびっきり! 弟のコトが大好きなんです…… 洋榎「京太郎、起きろやー!!」ドムッッ 小蒔「zzz・・・京太郎くん・・・」 美穂子「京太郎くん、朝ご飯できてるから、しっかり食べてね」 京太郎「アネキ・・・鳩尾、鳩尾はやめて・・・」 京太郎「ねーや・・・また俺の布団に入ってきて・・・」 京太郎「お姉様、いつも美味しいご飯ありがとう」 でも、残念なことに弟と姉は現在離れ離れに暮らしていて…… 実際に会うことができるのは、 2ヵ月に1回と決められた“弟の日”だけ。 大好きな弟と自由に会えない姉は…… さみしくて、いつも弟のことばかり想ってしまいます。 「神様……どうか、早く弟に会えますように私の大事な大事な弟……」 「会えないでいると……淋しい気持ちでいっぱいになっちゃうよ……」 衣「京太郎は衣に逢えなくてさみしかったろう? 存分に甘えるがいいぞ、衣はお姉ちゃんだからな!」 豊音「京太郎、ちょー逢いたかったよー」 宥「京ちゃんだぁ、背中おっきくってあったかーい」 京太郎「おねえたまは、さみしかったんですね、いっぱい甘えてくださいね」 京太郎「姉ちゃま、ちょっ、近すぎるって!!」 京太郎「ねえさままで・・・、でも二人ともポカポカしてあったかいよ」 だから、ようやく2ヵ月に1度の「弟の日」がめぐってきて…… 2人が会えたときには、 姉は世界中の幸せを独り占めしたみたいに、 とってもとっても……幸せ もちろん姉弟なんだけど、気分はまるで楽しいデート! セーラ「バスガデルデー」 ワハハ「京太郎でかけるぞー」 すばら「今日は、なんてすばらな一日でしょう!」 京太郎「姐さん、今行くよー」 京太郎「お姉ちゃん、安全運転で頼んます」 京太郎「おねぇ、よかったね」 そして姉は、弟のそばにぴったりくっついて…… 心配そうに弟の顔をのぞき込み、 こう……言うのです。 「弟は……私のコト、好き?」 姉達はちっちゃい頃からずっとずっと ただ純粋に弟のコトが大好きでした。 やさしくってステキで世界にただ1人、 自分だけの大切な弟……。 照「・・・京太郎」ゴゴゴゴ 智葉「・・・・京太郎」ゴゴゴゴ やえ「・・・お見せし(ry」ゴゴゴゴ 京太郎「・・・姉君さま、姉上さま、姉チャマ、プレッシャーで胃に穴が開きそうです」 だから、いつもいつも弟と一緒にいたくて、 いつもいつも弟にかまってほしくて……。 ここに登場するのはそんな素直な女の子達……。 外見も性格もちがう12人の姉達ですが、 想いだけはみんな同じ……そう 「……京太郎、大好き!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ エイス「キョウタロ!キョウタロー!」 京太郎「んあ、どうした姉ちゃん」 エイス「………」カキカキ ポン! 【お菓子を作っている京太郎の絵】 京太郎「お?おぅ……」 エイス「………」カキカキ ポン! 【お菓子を食べているエイスリンの絵】 エイス「………」キラキラ 京太郎「えぇと………」 京太郎「作れって…ことだよな?」 エイス「!!」コクコク 京太郎「しょうがないなぁ、何作ればいいんだ?」 エイス「ク…クッキー?」 京太郎「なんで疑問系なんだよ…まぁ作るけどさ」 ..................1時間後 京太郎「姉ちゃーん、できたぞー?」 エイス「………」モグモグ 京太郎「ってもう食ってるし…腹減ってたのか?」 エイス「………」コクコク エイス「キョウタロ」パンパン 京太郎「ん?座れって?はいはい」ストッ エイス「えへへー」ナデナデ 京太郎「なんだよ、急に頭なんか撫でて」 エイス「アリガト……ね?」ナデナデ 京太郎「………ん」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「……はぁ」 ゆみ「どうした、京太郎」 京太郎「どうしたもこうしたもないよ、また同学年の女子からラブレター渡されたんだぜ?」 ゆみ「それの何が問題だというんだ?」 京太郎「『ゆみ先輩に渡してください』って来るんだよ」 ゆみ「なんだ、それは……」 京太郎「こっちのセリフだよ全く。なんだって女の子のラブレターを女の子に渡さなきゃなんないのさ」 ゆみ「……女の子?」 ピクッ 京太郎「ん?あ、ごめんごめん。姉さんは女の子って柄じゃないか」 ゆみ「いや……まあ、そうだが」 京太郎「そこで納得するのも姉さんらしいけど。俺だってまっとうにモテてみたいよ」 ゆみ「……まるで私がまっとうにモテてるみたいな言い草じゃないかそれでは」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 智紀「…………」カタカタカタカタ 京太郎「ね…姉ちゃーん?入るぞー」ガチャ 智紀「…………」カタカタカタカタ 京太郎「姉ちゃん、飯持ってきたんだけど…」 智紀「…………」カタカタカタカタ...ッターン!! 京太郎「!?」ビクッ 智紀「そこ……置いといて………」 京太郎「う…うん。あ、あと風呂沸いてるから」 智紀「…………」カタカタカタカタ 京太郎(もうゲームに戻ってらっしゃる…) ----10分後・リビング 京太郎(姉ちゃん最近また引きこもってるけど大丈夫なのか?) 京太郎(龍門渕で仲良く麻雀してると思ってたんだけどな…) 智紀「大丈夫、問題はない」 京太郎「うわッ!!?姉ちゃん!いきなり背後から思考を読むな!!」 智紀「透華からちょっとだけお休みを貰ってただけだから。あとね…」 智紀「ご飯、おいしかったよ?」チュッ 京太郎「ねっ姉ちゃん…」カァァ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 「じゃあね。」 京太郎「おう、また明日な。」 桃子「……お兄ちゃん、今の誰っすか……?」 京太郎「うお!? いきなり現れんなよ!?」 桃子「私を見れるのはお兄ちゃんだけ……だからお兄ちゃんはは私のことだけ見ていればいいっす……」 京太郎「はぁ~」 桃子「どうしたっすか?お兄ちゃん」 京太郎「桃子か。いや、何か最近女子に避けられてるみたいでさ」 京太郎「何か噂では、俺と仲良くなると不幸が起こるらしいんだが…」 桃子「噂は噂っすよ。現に私は何にも起きてないっす。」 桃子「それに麻雀部の先輩たちだって、何も起きてないじゃないっすか」 京太郎「そうなんだけどな~。委員長も俺を避け始めてるみたいでな」 桃子「あ~、あの女っすか。あいつはなかなか諦めなかったっすね」ボソッ 京太郎「ん、何か言ったか?桃子」 桃子「なんでもないっすよ。そんなことよりどこか遊びに行こうっす。」 京太郎「…そうだな。いつまでも暗い気分でいてもしょうがないしパーッと遊ぶか」 桃子(麻雀部の人たちは学年も違うし、部活だけだから監視もしやすいっすけど) 桃子(ほかの人は、ずっとは監視できないし、向こうから離れてもらうのが一番っすね) 京太郎「ほら、桃子遊びに行くんだろ。早く行こうぜ」 桃子「はいっす。お兄ちゃん」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 恭子「……ただいま」 京太郎「姉ちゃんお帰り。なんか随分疲れてるみたいだな……」 恭子「まあね。漫ちゃんの特訓に付き合ってたら主将と代行が乱入してきてその相手もしとったんよ」 京太郎「お、おおぅ。そりゃ疲れるわ」 恭子「それで悪いんやけど、鞄部屋に置いといてくれん?」 京太郎「はいよ。それくらいなら任せてくれよ」 恭子「おおきに。じゃあお風呂で汗流してくるわ」 京太郎「へーい。ごゆっくりどーぞ」 恭子「あと相談なんやけどな。いつもの『アレ』も頼まれてくれる?」 京太郎「『アレ』って『アレ』のこと?」 恭子「そーそー。楽しみにしとくから念入りにお願いな」 …。 ……。 …………。 ……………………。 恭子「くぅぅぅ~~っっ!そこそこっ!もうちょい強めで」 京太郎「へいへい。―ふっ、ふっ」グッグッ 恭子「効くぅ~♪相変わらずマッサージ上手いな」ホッコリ 京太郎「そりゃねぇ。伊達にやらされてないさ」 恭子「そういや私が高校入ってからはほぼ毎日頼んでるんやっけ」 恭子「時間が過ぎるんて早いなぁ……」シミジミ 京太郎「なに、年寄り、臭いこっ、言って、んの!」グッグッグッグッグッ 恭子「まあ実際京太郎よりも年食ってるけどな」 京太郎「たかだか二年だろ……」 恭子「それでも年上なんは事実やろ?」 京太郎「花の女子高生が何言ってんだか」 恭子「口動かすよりも手ぇ動かして。あ、もうちょい下ね」 京太郎「はいよ。こんなもんですかお客さん?」 恭子「あっ♪それ最高やん」 京太郎「そりゃ良かった。でさ姉ちゃん。話変えるけど髪退けてくんないかな?」 京太郎「さっきから巻き込みそうで怖いんだよ」 恭子「そうなん?じゃあショートにした方がええのんかな……」 京太郎「いやいや。結ぶだけで良いから。ポニテとかサイドとかさ」 恭子「……京太郎。いくら私がお姉ちゃんでもいきなり性癖暴露されたら困るんやで」 京太郎「ばっ!物の例えだよ!!」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「買い出しから戻りました~」ドサドサ 誠子「うわ、凄い量だな。これ全部一人で買ってきたのか」 照「京ちゃんご苦労様」 菫「ご苦労。ついでに買ってきたなまものは全部冷蔵庫に入れておいてくれ」 京太郎「菫ねぇは俺をこき使いすぎ!部員俺だけだけど一応俺は男子麻雀部の部長なんだぞ」 菫「そう言うな。ほら、ご褒美だ」ナデナデ 京太郎「あのさ菫ねぇ。俺も15歳なんだから頭撫でられるのははずいんだけど」 菫「なら止めるか?」ナデナデ 京太郎「……このままでいい」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「ただいまー......ん?」ガチャッ 奥の部屋 姫子「...んあぁ!ぶちょーダメです...京太郎が...ん、もうすぐ...帰ってき...ひうっ!」ビクビク 哩「そうか、弟さんもこげんだらしなくよがっとる姉の姿見せられよったら、どげん反応しよるんやろな?」クチュクチュ 姫子「やめっ......んっ、やめて.....!」ビクビク 哩「口ではそう言いよってもココは症状たい!」 京太郎「......」 京太郎「なんもかんも政治が悪い」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 佳織「京くん、京くん」 京太郎「はいはい姉ちゃん」 佳織「今日は…何の日かわかるかなぁ?」 京太郎(今日は…姉ちゃんの誕生日だ。もちろん覚えてる) 京太郎(でもここはちょっと…) 京太郎「ん~?なにかあったっけ?特に予定はないはずだけど」 佳織「!!」アワアワ 佳織「京くん…ほんとに覚えてないの…?」ウルウル 京太郎「なんだよ姉ちゃん、なんか約束してたっけ?」 佳織「~~ッ!!」ションボリ 京太郎(ションボリしてる姉ちゃん可愛い) 京太郎(小刻みに震えてるところがなんとも…) 佳織「京くん……」ウルウル 京太郎(あーっもう!上目遣いは反則だって!) 京太郎「………嘘だよ、嘘。姉ちゃん今日誕生日だろ?」 佳織「!!」パァァァ 佳織「でも京くん……お姉ちゃんに嘘ついたんだね」 京太郎「ご…ごめん。つい可愛いくてさ」 佳織「お姉ちゃんをからかうんじゃありません!」ポカポカ 京太郎「いたた…ごめんって。はいこれプレゼント」 佳織「もう!京くんの意地悪!」 佳織「でも…ありがとう、京くん。大好きだよ」ナデナデ 京太郎「…………ん」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 透華「あ、京太r――」 京太郎「ハギヨシさん、ここのレシピってどうやるんですか?」 ハギヨシ「ああ、ここはですね。少しスパイスを強めにして――」 透華「……」 透華「あ、京t」 京太郎「ハギヨシさん組手の稽古お願いできますか!」 ハギヨシ「かしこまりました。それでは武道場でお待ちしております」 京太郎「はい!」 透華「…………」 透華「なんなんですのあれは!ハギヨシとばかりべったりして!」 イライラ 衣(素直に寂しいと謂えばよかろうに……) ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 貴子「ただいま。」 京太郎「おかえり、姉さん。ご飯出来てるよ」 貴子「いつも、悪いな。お前だって疲れてるだろうに」 京太郎「姉さんの方が大変じゃないか。これくらいは当然だよ」 貴子「…本当に池田はなんであんな状況でチーピンを…」 京太郎「ははは、姉さんは本当に池田さんのこと大切にしてるんだね」 貴子「べ、別に今の3年が引退したらあいつが中心になるからな。それだけだ」 京太郎「まぁ、そういうことにしておくよ」 貴子「そんなことよりお前はどうなんだ。彼女とかできたのか」 京太郎「姉さんの方が大切だし、姉さんと比べると皆同じように見えるんだよ」 京太郎「姉さんみたいな人が彼女ならいいんだけど」 貴子「な…」カァァ/// 京太郎「そうしたの、姉さん? 顔赤いけど」 貴子「な、なんでもない。ほらさっさと食べるぞ」 貴子「池田ァァッ! てめェ何度言ったらわかるんだ」 華菜「ごめんなさいだしコーチ。」 未春「華菜ちゃん大丈夫かな」 美穂子「大丈夫よ、華菜は強い子だし。」 美穂子「それより、コーチ何かいいことでもあったのかしら?随分嬉しそうだけど」 未春「そうですか?いつもと変わらないように見えますけど」 美穂子(ふふ、多分京太郎くん関連ね。あれは) ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 胡桃「んーっ!んーっ!」ピョンピョン 京太郎「この段ボールか?」ヒョイ 胡桃「もうっ。なんで取るかなぁ?!」 京太郎「え?駄目だった?」 胡桃「あと“ちょっと”で取れたのに台なしだよまったく……」 京太郎「姉さんの“ちょっと”は俺の知ってる“ちょっと”とズレてるのは分かった」 京太郎「つーか感謝こそされても、なんで怒られてんだよ!」 胡桃「それは……はぁ。仕方ない。“姉の”私が折れてあげるよ」 京太郎「仕方なくねぇよ。自然の成り行きで常識だって」 胡桃「んーっ。んーっっ!!」ピョンピョン 京太郎「なにしてんの……?」 胡桃「空気読んでしゃがむっ!」ピシッ 京太郎「あ、はい」 胡桃「ふっふっふっ。優しいお姉さんからのご褒美だよ」ナデナデ 京太郎「…わざわざしゃがませてしなくても……」ボソッ 胡桃「何か言った?」ギロッ 京太郎「イエ、何モ言ッテマセンヨオ姉サマ」 胡桃「ならよろしい」ムッフー 京太郎(そもそも姉弟で身長差が顕著に表れ過ぎだろ母さん……) 京太郎(これじゃ、ませてる妹って言われても仕方n――) 胡桃「―フンッ!!」ゲシッ 京太郎「いてぇ!!?なんで踏むんだよ姉さん!」 胡桃「京が失礼なこと考えたからでしょ?」シレッ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「ただいま」 巴「お帰りなさい~」ヌギヌギ 京太郎「って義姉さん!!何で服脱いでんだよ!」 巴「さっき霞さんのお祓いをして汗をかいたので拭いてるんですよ」 京太郎「だ、だからって自分の部屋とか風呂場でしろよ!!居間ですんな!!」 巴「あら?もしかして京くんお義姉ちゃんの裸見て照れてるの?」 京太郎「な///べ、別にそうじゃなくてだな……その……つつしみとかそういうのだよ///」 巴「はいはい。そういうことにしておいてあげます」クスクス ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 女子「いきなり呼び出したりしてごめんなさい」 京太郎「それで用事って?」 女子「あ、あのこれ!」サッ 京太郎「これって……もしかしてラブレター?」 女子「はい!」 女子「お姉さんに渡してください!」 京太郎「(うん。分かってたよ。こんなオチだって)」 京太郎「純ねぇ。またラブレター預かってきた」 純「お、サンキュー。もてる女はツラいねぇ~」 京太郎「はぁ……毎回毎回純ねぇの代わりに呼び出される俺の身にもなってくれよ」 純「お、なんだ?大好きなお姉ちゃんが取られちゃうか心配なのかな?」ダキッ 京太郎「ちょっ!抱き付くなよ暑苦しい!」 京太郎「(ささやかながらも柔らかいおもちが当たってる……!!)」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 玄「あれは鹿児島の神代さん!こっちは千里山の清水谷さん!去年テレビで目をつけてた極上おもちが、今!私の目の前に!」 京太郎「クロ姉落ち着いて、声でかいから、めちゃ白い目で見られてるから」 玄「しかも岩手代表の小瀬川さんとか、姫松の愛宕さんの妹さんとか」 玄「初出場の人のなかにも特Aレベルのおもちさんがいっぱいいるし!凄いよ京くん、全国大会はまさにおもちの宝庫だよ!」 京太郎「わかった、わかったからちょっとこっち来て!」グイグイ 玄「ま、まって京くん!せめて写真だけでも!」 京太郎「まったくクロ姉は…。いつも言ってるだろ、素晴らしいおもちを見て感動する気持ちはわかる、それこそ俺は誰よりもわかる」 京太郎「でもだからってその感動を表に出しちゃだめなんだよ、俺達の趣味は秘してこそ」 京太郎「人目があるとこで全開おもちトークとかしたら変態さん扱いは免れんのです」 玄「申し訳のうござる、興奮を抑えきれずつい…」 京太郎「確実に顔覚えられただろうな、クロ姉みたいな美人さんがいきなりおっぱいおっぱい騒ぎ出すなんてインパクトありすぎるし」 玄「うう、あれだけのおもちさん達と仲良くなれるせっかくのチャンスなのに、次あった時警戒されちゃうかなぁ」 京太郎「まあそこは俺が一緒にいる時ならフォローするよ。その時はクロ姉もちゃんと自重するように」 京太郎「言っとくけど初対面の人に挨拶からワンツーのテンポで品質調査(乳揉み)!」 京太郎「とかやられたら今度はさすがにフォローしきれないからな」 玄「その節は大変ご迷惑を…」 京太郎「大体我慢が足りないんだよクロ姉は。俺なんかいつもめちゃ我慢してるってのに」 京太郎「男の俺と違って女の子のクロ姉は多少のことなら許されるんだからほどほどで満足しなきゃ」 京太郎「さっきのだってクロ姉がするぶんにはなにあの変人て思われるだけですむけど俺がやったら普通に通報されてるだろうし」 玄「失礼な話だよね、私達のおもちに対する気持ちにいやらしいものなんか全然ない」 玄「いわば芸術を見る気持ちでおもちに向き合ってるっていうのに」 玄「おもち丸出しのミロのヴィーナスの造形について品評するのは芸術鑑賞」 玄「なら私達のしてることも同じ扱いになっていいはずなのです!」フンス 京太郎「クロ姉は知らないかもしれないけど世の中には常識ってもんがあってだな…」 京太郎「あと内緒だけど俺の場合仮にも男なんでいやらしい気持ちが全くないとは言いづらいっす」 玄「でも京くんは女の子の嫌がることはしない紳士さんだし大丈夫大丈夫へーきへーき。それになんたって京くんは私一筋だもんね!」 京太郎「うっ…」 玄「おもちはおもちで別腹、京くんが女の子で一番好きなのは私だっておねーちゃんちゃんとわかってるから!」フフン 京太郎「べ、別にいつまでもそうとは限らないんだからな!」 京太郎「俺だってもう高一だし、そろそろクロ姉以外の好きな人ができてもおかしくない、はず」 玄「そんな無理して他の女の子好きになろうとしないでいいよー」 玄「私は今までもこれからもずーっと京くん一筋だし、ほーらくっついちゃうぞー!」 京太郎「ば、ばか、人に見られたらどうすんだって」 玄「とか言いつつ振り払おうとはしない京くんなのでしたー」 ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 衣「♪」テクテク 衣「?」 京太郎「Zzz……」 衣「……!」タタタッ 衣「!」タタッ 衣「♪」バサァ 京太郎「Zzz……」 衣「♪」トントン 衣(まったく仕方ない弟だな、衣がタオルケットを掛けなかったら風邪を引いてしまうぞ。) 衣「……Zzz。」 衣「Zzz……」 透華(あら……姉弟で仲良くお昼寝ですわね。) 透華(なんとも微笑ましい限りですわ。) ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「姉さ~ん、飯できたぜ」 霞「あっ…あら京君」 京太郎「またネット掲示板やってるのかよ……」 霞「もうっなによ……いいじゃないちょっとくらい」 京太郎「別に普通にするのは構わないけど、俺と姉さんのSSを書くのは止めろって言っただろ」 霞「そうは言ってもね?これが好評なんだからしょうがないじゃない?私も書いてて楽しいもの」 京太郎「俺のどこがいいんだかねぇ……」 霞「ふんふむ……ちょっと来なさい京君」 京太郎「なんだよ?一体」 霞「京君は私の知ってる中の男性で一番魅力的なんだからね」 ギュッ 京太郎「ありがと、姉さん」 ボソッ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 京太郎「姉さん、羊羹出来たけど食べる?」 尭深「うん。それじゃあ私お茶入れてくるね」 京太郎「ありがと。じゃあ用意して待ってるよ」 尭深「…おいしい。」 京太郎「良かった。作った甲斐があったぜ」 尭深「…でも、京君はいつもお菓子作ってくれるのに私は お茶入れるだけで申し訳ない。」 京太郎「何言ってんだよ、姉さん。俺は姉さんが入れてくれる お茶が好きだし、姉さんの喜ぶ顔が見たいからこうやって作ってるんだぜ」 尭深「ありがとう。私も京君が作ってくれるお菓子好き。」 京太郎「好きなのは、俺のお菓子だけ?」 尭深「そんなわけない。京君のことは全部好き」 京太郎「俺も姉さんのこと全部好きだよ」 尭深「……うん。ありがと京君」カァァ ╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋ 久「京太郎~?いないの~?」ガチャ 久「愛しのお姉様よ~?」ポフン 久「お茶くらい出しなさいよ~」ペラペラ 京太郎「…………おいヒサ姉」 久「あ、そこにいたの?全然気付かなかったわ」ポリポリ 京太郎「いきなり人の部屋に入っといてその態度は何だよ」 久「いやぁよく言うじゃない。『弟のものは姉のもの』って♪」 京太郎「そうだなよく聞くな」 久「でしょ?」 京太郎「―ヒサ姉の口から」 久「うそやだー。どこ情報?どこ情報よそれー」ペラペラ 京太郎「しまいにゃ放り出すぞ」 久「なになに?DV?」 京太郎「姉弟でDVもあるかって。喧嘩にしか見られねーよ」 久「それもそうよねー。あ、この前の巻ってどこ?」 京太郎「それなら確か……っとあった。ほらよ」 久「ありがと。立ったついでにジュース取ってきて」 京太郎「どこがついでだっつーの」 久「いいじゃない別にぃ。減るもんでもなし」 京太郎「減らなきゃいいって話じゃねぇよ!むしろ手間が増えてんの!」 久「大丈夫よ。私は増減してないもの!」キリッ 京太郎「………」 久「な、なによ……」 京太郎「べっつにぃ~?」 京太郎「昨日のリビングでダイエット特集に集中してたのは誰だったのかと思い出してただけですしぃ~?」 久「ダイエットは女子にとっちゃ話のネタになるんだから知識だけでも仕入れないとねぇ」 京太郎「へぇ……ふぅ~ん」 久「あ、全っ然信じてないでしょ!?」 京太郎「だってなぁ。ヒサ姉だしなぁ」 久「減らず口を叩くのはこの口?ならこうしてやるっ!」 京太郎「ばっ!やめろよ!ポテチ摘んだ手を近付けるな!」 久「大丈夫。漫画読む時に手は拭いてるから」 京太郎「そう言う問題じゃねぇ!良いから手洗ってこい!」 久「気が向いたら善処する方向に検討するわ」 京太郎「明らかに拒否ってるじゃん!」
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http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1372845067/ 京太郎「……飛びました」 優希「またー!?ほんとに犬は弱いじぇ!」 和「こら、優希」 久「あはは、須賀君たら駄目駄目ねー」 まこ「そう笑ってやりなさんな」 久「それじゃ、咲と交代して須賀君は買出しお願いね」 咲「ごめんね京ちゃん」 京太郎「はい、行ってきます」 スタスタ ガチャ バタン 京太郎「…………はぁ」 ―須賀邸― 大沼『……ツモ』 『決まったー!!大沼プロの優勝です!!』 <ワーワー 京太郎「……」 京太郎「…………はぁ……」 京太郎(なんで俺はこんなに麻雀が弱いんだろうな……) 京太郎(最近はずっと麻雀の勉強してるんだけど……強くなった気がしない) 京太郎「……才能、無いのかな」 京太郎(…………それに、正直……清澄の顔に……俺が泥を塗ってる気がする) 京太郎(皆は団体や個人戦で良い成績収めてるのに、俺は一回戦敗退) 京太郎(これじゃ来年は男子麻雀は和や咲目当ての奴しかこないんじゃねえか?) 京太郎(実力のある奴は皆俺を見て清澄に見切りつけて風越に行っちまうんじゃ……) 京太郎「……はぁ」 京太郎「………………部活、やめちまうか……」 ―翌日― 京太郎「……ふぁあ……」 咲「あれ、京ちゃん。おはよ」 京太郎「ん?ああ、咲か」 咲「眠そうだね?」 京太郎「ん?はは、まあな」 咲「……?」 京太郎「?どうした?」 咲「ううん……なんだか、元気ない?」 京太郎「……」 京太郎「いんや?元気過ぎて困るくらいだぜ?」 京太郎「ちょっと寝不足でさあ、まぁ授業中寝れば大丈夫だ」 咲「もう、駄目だよ!授業中に寝ちゃ!」 京太郎「ははは」 京太郎(……わりぃな、咲) ―3年教室― 「竹井さーん」 久「んー?なにー?」 「一年生の男の子が来てるよー」 久「一年生の……?あ」 京太郎「……」ペコ 久「わかったーすぐ行くわー」ガタ ―廊下― 久「おはよう、珍しいわね。須賀君が会いに来るなんて」 京太郎「……いきなりすみません」 久「いいわよ別に。で?どうかしたの?」 京太郎「……えっと」ゴソゴソ 京太郎「…………すみません、コレを」スッ 久「ん?何ー?まさかラブレター?」 久「………………――え?」 【退部届】 京太郎「……すみません、急に」 久「……え」 久「冗談、とかじゃ……ないの?」 京太郎「……すみません」 久「……」 京太郎「……」 久「……考え直してくれたり……しないかな」 京太郎「……御世話になりました」ペコ クルッ 久「あ!ちょっと須賀く――……」 京太郎「……」タッタッタ タッタッタ…… 久「……行っちゃった……」 久「……………………困った、わね……」 スタスタ 優希「情報技術の授業は楽だからいいじぇー」 和「そうですね」 タッタッタ 優希・和「え?」 京太郎「……」タッタッタ 優希「おう!犬っころ!」 和「あ、こんにちわ須賀く――……」 ビュン 京太郎「おう、じゃあな二人とも!」タッタッタ 和「わわ、廊下は走っちゃ駄目ですよ!!」 タッタッタ…… 和「……行ってしまいました」 優希「何を急いでたのか」 タッタッタ 京太郎「……」 京太郎(少し……後ろめたいけれど……これでいいんだ) 京太郎(麻雀だったら……雀荘でも、ネットでもできるし) 京太郎(元々、和に憧れて入った部活だし……もういいんだ) 京太郎「……」 タッタッタ 京太郎「……これで、いいんだ」 ガタッ!! 京太郎「あぐっ!!?」 ドターン 京太郎「っ……!いてて……!」 京太郎(……な、何も無い所で転んじまった……?) 京太郎(でも、何か足に引っかかったような感触が……) ―帰り道― スタスタ 京太郎「……」 京太郎(結局……みんなには何も言わずに帰ってきちゃったな) 京太郎(皆怒るかな……いや、変わりなさそうな気がする)ハハ 京太郎(でも、咲には怒られそうだな……『誘ったくせにやめるなんて最低』とか) 京太郎「……」 京太郎(咲にゃ悪い事したな……) 京太郎(待ってろよ、すぐにすっげー強くなって……お前相手に飛ばないように、いや) 京太郎(お前に勝てるくらい強くなって、お前を楽しませてやるからな……!) スタスタ 京太郎「……」 スタスタ 京太郎(……ん?) クルッ 京太郎「……」 シーン…… 京太郎(……気のせいか?) クルッ スタスタ 京太郎「……」 スタスタ スタスタ 京太郎「っ!」バッ!! シーン 京太郎「……」 京太郎(…………おかしい) クルッ タッタッタ 京太郎「……っ」 <タッタッタ 京太郎「!」 京太郎(やっぱりだ)チラッ <タッタッタ 京太郎(誰か後をつけて来てる……!) ピタ 京太郎「……」クルッ シーン…… 京太郎「……咲……か?」 京太郎「……」 京太郎「優希……?部長……?」 シーン…… 京太郎「……」 京太郎「……染谷先輩……?」 京太郎「…………まさか、和ってことは……」 シーン…… 京太郎「……」 京太郎(……何も返事が無い) 京太郎(小学生のいたずらか何かか……?) 京太郎「……」 京太郎(…………とにかく、帰るか……) ピタ 京太郎「……ん?」 京太郎(……なんだ?) 京太郎(あの……電信柱の下から……誰かがこっち見てる……?) 京太郎「……」 スタスタ 京太郎「誰、だ?何か用か?」 京太郎(まさか、本当に咲が俺を追っかけて来て――……) 京太郎(隠れっ――――……)ピタッ 男「……」 京太郎「……」 京太郎(……誰だ) 京太郎(誰だ、このおっさん) 男「……」 京太郎(……何だ、このおっさん……なんで、俺をじっと、見て) 京太郎(え、て、事は……さっきから俺を追いかけてたのって) 京太郎「…………――――っ!!!!」ゾッ ダッ 京太郎「ひっ……!!」タッタッタ 京太郎(き、気味悪ぃ!) 京太郎(全速力で逃げよう!!!!) タッタッタ…… …… … ・ ―須賀邸― 京太郎「……はぁ……」グテー 母「どうしたの京太郎、そんなに疲れて」 京太郎「いや……なんでもない……」 京太郎(結局なんだったんだ……あの後は何も無かったし……) 京太郎「……」 京太郎(でも、なんだろう……あのオッサンどっかで) コンコンコンコン 京太郎「……ん?」 コンコンコン 京太郎「……」 京太郎(誰か玄関をノックしてる……?) コンコンコンコンコンコン 京太郎(なんでチャイムを鳴らさな……) コンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコン 京太郎「……」 コンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコン 京太郎「っ……」ゾク 京太郎「な、なあ母さん!さっきからずっと玄関のドアをノックされてんだけど!」 母「えー?本当ー?」ジャバジャバ 京太郎「でてくれよ!なんかしつこくて……」 母「洗い物してるんだから京太郎出てよー」ジャバ カラン 京太郎「そっ…………!……ったく……!」ガタ スタスタ 京太郎「……」 京太郎(や、俺の考えすぎか……。流石に撒いたはずだし) ガチャッ 京太郎「はーい」ギィ シーン…… 京太郎「……?」 京太郎(誰も……いない……?) 京太郎「……はぁ」 京太郎(なんだろう、動物とかか) 京太郎(な――……) 男「……」 京太郎「……――え」 男「……」 京太郎「……」 京太郎(あいつ) 京太郎(家の、塀の外から……こっち見てるあのおっさん) 京太郎(あいつ、あいつだ) 京太郎(夕方の……あいつだ……!!) 男「……」 京太郎「な……な……」 京太郎(なんだこいつ……なんだこいつ) 京太郎「な、なんの用ですか……!あんた……!」 男「………………鬼門」 京太郎「っひぃっ!!!」バターン タッタッタ! 京太郎「か、母さん!!家の前に変な人が居るんだけど!!」 母「はぁ?変な人?」 京太郎「そ、そう!!なんか、禿げたおっさんでさ!!」 母「ちょっと見てくるわ」スタスタ 京太郎「ちょ、あ、危ないって!」 母「見るだけだから大丈夫よ」スタスタ ガチャッ 母「……」 京太郎「か、母さん!俺の後ろに隠れて――……」 母「何もいないじゃない」 京太郎「……――え?」 シーン 母「……あんた、疲れてる?」 京太郎「ほ、本当だって!!確かにあそこにいたんだ!!」 バタン スタスタ 母「ほらほら、もうバカ言ってないでさっさとお風呂入っちゃいなさい」 京太郎「でも本当に――……」 <ワーワー 京太郎「……――?」 『……ロン』 『また決まった―!!大沼プロ、捲り上げた―!!』 母「まーた麻雀の番組……」 京太郎「……こいつだ」 母「え?」 京太郎「こいつだ、大沼プロだ」 京太郎「俺が言ってた変なおっさん、こいつだよ!!」 京太郎「大沼プロがさっきあそこに本当にいたんだよ!!」 母「……」 京太郎「さっき塀の外から――……」 母「京太郎」ポン 京太郎「え?」 母「あんた、ここ最近ずっと麻雀の勉強してて碌に寝てなかったでしょ」 母「もう寝なさい……暖かくして、風邪引かないように」 京太郎「ほ、本当だって!本当なんだって!!」 母「さ、カピは今日はママと寝ましょうねー」 カピ「ピカピ」 京太郎「母さん!母さーん!!」 …… ―翌朝― スタスタ 京太郎「ふあ……ふぅ……」 京太郎(……結局、信じてもらえなかったな……本当なのに) 京太郎「……」 京太郎(でも、もしかしたら大沼プロに似てるだけのおっさんだったのかもな……) 京太郎(いや、それでも問題だけども) 京太郎(もう来ないといいな……今の所、家の外にも居なかったし、つけられてる様子も) 「京ちゃん」 京太郎「っ!!!!!?」ビクゥッ!!!! 咲「はゎっ!?」ビクッ!! 京太郎「って、さ、咲?咲か……」 咲「ご、ごめんね?驚かせちゃって……」 京太郎「いや、いいんだ……ごめん、おはよう」 咲「う、うん……おはよ」 京太郎(ビックリした……良かった、咲か……) 京太郎(……ん?咲?) 咲「……っ……」 京太郎「……」 京太郎(……あ) 京太郎(そうだ……俺、昨日……) 咲「あの、ね?京ちゃん……」 咲「なんで…………麻雀部、やめちゃったの……?」 京太郎「……」 京太郎(……――部活、やめちゃったんだっけ) 京太郎「……ごめんな」 咲「う、ううん……でも、何で――……」 京太郎「……悪い、咲」 咲「え?」 ダッ 咲「え!?京ちゃん!?」 京太郎「ちょっと急ぐから先行く!ごめんなー!!」タッタッタ 咲「……京ちゃん……」 タッタッタ…… 京太郎「っ」 京太郎(だっせぇ……!だせえぞ俺!!何逃げて来てんだよ……!) 京太郎(本当に根性なしだ俺……!!素直に言えばよかったんだ!!) 京太郎(『弱すぎて自信がなくなったから、やめました』って――……) タッタッタ 京太郎「……」 京太郎(……あぁ……) 京太郎(……駄目だな、俺……本当) 京太郎(駄目な奴だ……) ガサッ 京太郎「ん?」 京太郎(なんだ?今……道の左の山の奥) 京太郎(何か――……) ガサッ!!ガサガサガサガサッ!!!! 京太郎「……」 大沼「……」ガサガサガサッ!!! 京太郎「う」 京太郎「う……~~っ……!!!?」 大沼「……」ガサガサガサガサ!!!!! 京太郎(あ、あいつだ……!!) 京太郎(あいつが、山の奥を……走ってる……!!!) 京太郎(俺の事) 京太郎(俺の事を凝視しながら) 京太郎(俺に平行して、走ってきてる!!!!) 京太郎「う」 ダァッ!!!!! 京太郎「うわああああああああ!!!!!!!!!」タッタッタ ガサガサガサッ!!!!! 京太郎「ひっ……!ひい……!!」 京太郎(は、走らなきゃ!!あいつより早く走らなきゃ!!) 京太郎(右にはガードレール、その向こうは少し高い崖だ……!!) 京太郎(後ろには、咲がまだ歩いてる……巻き添えにしちまう!!) 京太郎(前しか、逃げ道が無い……!!)チラッ 大沼「…………」ガサガサガサガサガサガサ!!!!!!! 京太郎「ひぃっ!!!!」 京太郎(とにかく走るんだ……!!もうすぐで人気の多い場所に、開けた場所に着く!!!!) ガサガサガサッ 京太郎「えっ?」 大沼「…………」ガサガサガサガサ 京太郎「う」 京太郎「うわぁぁぁっ!!!!」 京太郎(こ、こっちにきやがった!!!!今まで並走してたのに!!いきなりっ!!!) 大沼「…………」ガサガサガサガサ!!!! ガサッ!!! 大沼「………………おはぎ」タッタッタッタッタ 京太郎「ひぃぃぃ!!!」 京太郎(山から抜けてっ!!!道路に来たっ!!!!) プァァァ――――!!!!! 京太郎「うわぁっ!!!!!」ガバァッ!! キキィー!!!! …… ドサァッ!! 京太郎「はぁっ……!!はぁっ……!!」 ガチャッ バタン 女「だ、大丈夫ですかっ!!?」タタタ 京太郎「はぁっ……!!はぁっ……!!?」 京太郎(あれ……あ、あいつは……)キョロキョロ シーン 京太郎(……いなく、なっ……た……?) 女「もう!危ないでしょ!いきなり飛び出してきちゃ!!」 ―学校― スタスタ 咲「おはよー……」 クラスメイト「宮永さんおはよー」 咲「おはよ……あれ?」キョロキョロ クラスメイト「ん?どしたの?」 咲「えっと……京ちゃ……須賀君は?」 クラスメイト「京太郎君?さっき保健室行ったよ」 咲「え?保健室?」 クラスメイト「うん。なんでも来る途中に怪我しちゃったみたい」 咲「怪我……!?」 ―保健室― 京太郎「いつつ……」 保険医「もう、なんで登校するだけで怪我してるの」ペタペタ 京太郎「すみません……」 保険医「はい、おしまい」ペシン 京太郎「いだっ!」 保険医「全く……歩ける?」 京太郎「はい、なんとか……」 保険医「そう、それじゃ私は職員会議行ってくるから痛みが引いたら教室に帰りなさいよ」 京太郎「はい、分かりました」 保険医「それじゃ、御大事に」 ガラッ ピシャン 京太郎「……はぁ」 京太郎(……) 大沼『………………おはぎ』 京太郎(どうしよう……) 京太郎(あいつの事……先生達に相談した方がいいのかな) 京太郎「……」 京太郎(やっぱり相談した方がいいよな……) 京太郎(俺以外にもこんな目に遭わせないようにしなきゃ) スクッ 京太郎「よし」 京太郎(それじゃ……教室じゃなくて職員室に) スタスタ 京太郎「!!」 スタスタスタスタ 京太郎「……」 京太郎(この、足音……保健室に向かってきてる) 京太郎(……まさ、か……) スタスタ…… ピタ 京太郎(…………っ) ガラッ!! 京太郎「……っ!!」 スタスタ 優希「せんせぇー……ちょっと体調が」 優希「……――って」 京太郎「……」 優希「……京、太郎……」 京太郎「…………はぁぁぁ……」ヘナヘナ 優希「って、ええ!?ど、どうした!?」 京太郎「いや、優希か……本当にびっくりした……」 優希「だ、大丈夫か……?」 京太郎「悪い悪い、ちょっと色々あって――……あ」 優希「……」 京太郎(……これまた、気まずい奴が……) 京太郎「……えっと」 優希「……なあ、京太郎……」 京太郎「……」 優希「……本当に辞めるのか?」 京太郎「……」 優希「え、えっと」 優希「あの、一昨日言った、弱いなんちゃらっていうのは冗談というか」 優希「その」 優希「えっと……」 京太郎「……優希」 優希「やめるのは……考えてみて欲しいというか」 京太郎「……」 優希「えっと、いや、正直、私も言い過ぎたし」 京太郎「……――優希」 優希「あう、えっと、うう……」 京太郎「……優希」 優希「と、とにかく!」 京太郎「おい、優希」 優希「気にすることは――……え?」 京太郎「優希……こっち」 優希「え……京太郎?」 京太郎「こっち、来い」 京太郎「ドアの方……振り向かずに」 大沼「……」 京太郎「早く……こっち……!!来い……優希……!!」 優希「え?な、なにが」 京太郎「振り向くな!」 優希「っ!?」ビクッ 大沼「…………」 京太郎「いいから……こっち来い」 優希「う、うん……」スタスタ 京太郎「……ここ、座ってろ」 優希「ど、どうした?ドアに何か……」 京太郎「……優希」 優希「え?」 京太郎「しばらく、耳と目……塞いでてくれ」 優希「……」ギュッ 京太郎「……あ、アンタ……なんなんだ」 大沼「…………」 京太郎「なんで俺をつけてるんだよ!!警察に突き出すぞ!!」 大沼「……」 京太郎「……っ……」 ガシッ!! 京太郎「どっか!!」 ブンッ!!!! 京太郎「いけよぉっ!!!!!」 バリィン!!!!! 優希「ひっ!?」ビクッ 大沼「……」バッ!! 京太郎「!!待ててめぇっ!!」ダッ ガラッ! 京太郎「逃げるなっ!お前っ」バッ 保険医「須賀!!どうしたの!今の音!!」スタスタ 京太郎「せ、先生!!」 保険医「あー!薬瓶が割れちゃってるじゃない!」 京太郎「先生!!今そっちに男が行きませんでしたか!?」 保険医「え?」 京太郎「禿げてて、ヒゲ生やしたおっさんが行きませんでしたか!?」 保険医「や、私は忘れ物取りに……こっちから来たからちょっとわかんないけど」 京太郎「……じゃあ、反対側に……?」 優希「きょ、きょうたろぉ……!?」ビクビク 京太郎「ん?……あ」 優希「も、もういい……!?ねぇってばぁ……!」フルフル 保険医「……ちょっと須賀……」 京太郎「あ、いや」 保険医「いやらしい事してて……誤魔化すためにそんな事いってるんじゃないでしょうね……」 京太郎「ほ、本当です!!本当なんです!!!!」 優希「ま、まだかぁ……!?」ビクビク ―教室― ガラッ 京太郎「はぁ……」 咲「!京ちゃ……」 クラスメイト「おー!どうしたんだよ京太郎ー!」 クラスメイト2「なになにー?重役出勤じゃーん」 京太郎「はは……色々あってな……」 咲「……っ」 咲(京ちゃん……大丈夫なのかなぁ) ガラッ 先生「ほら、席つけー」 咲(……次の休み時間に話してみよう) 先生「えっと、突然だが、今日はこれで終わりだ」 生徒「「「えぇ!!!?!」」」 先生「ちょっと校内に不審者が紛れ込んだとある生徒から報告があってな……今日は自宅から出ない様に」 ザワザワ 「まじかよ」「やったぁ!」「早く帰ろうぜ」 咲「……」チラッ 京太郎「…………」 咲(……まさか、京ちゃんの怪我と何か関係が……) 先生「あー、それと……須賀」 咲「!!」 京太郎「……はい」 先生「お前はちょっと残ってくれ……それじゃ、号令」 <キリーツ レーイ 先生「よし、先生達が誘導してるからそれに沿って安全な道で帰れよー」 ザワザワ 先生「……それじゃ、須賀」 京太郎「はい……」 咲(……京ちゃん……) ブロロロロロ…… 先生「はは、お前が変質者につけ狙われるとはなぁ」 京太郎「笑い事じゃないですよ……」 先生「すまんすまん、まぁちゃんと家まで送ってやるから」 京太郎「お願いします……」 先生「しかし、最近お前目のクマ凄いなと思ってたが……こんな状況じゃ眠れやしないよなあ」 京太郎「はは……まぁ、でも家の中は安全ですから」 先生「あはは、違いない」 京太郎「あ、先生。赤ですよ」 先生「おっと」 キィー 先生「すまん話に夢中で」 京太郎「はは、しっかりして下さいよ」 京太郎「……」 京太郎「…………あ、れ」 先生「ん?どうした?」 京太郎「……」 先生「……須賀?」 京太郎「……」 京太郎「先生、青、です」 先生「ん?ああ、すまん……で?どうかしたか?」 京太郎「……走ってください」 先生「え?」 京太郎「走ってください」 先生「走ってるが」 京太郎「もっと!速く!!走って!!!!」 京太郎「乗ってる!!!…………後ろの車!!!!」 大沼「……」 京太郎「あいつが……あいつが乗ってる!!!!」 先生「なにっ!!!?」 京太郎「後ろ見ないで!!走って!!」 先生「そ、そういうワケにもいかんだろう!」 京太郎「いいから!!」 先生「いや!ちょっと降りて先生が捕まえて――……」 京太郎「駄目!!駄目だって!!」 京太郎「あいつ……いや!!」 京太郎「あいつら……!!!!一人じゃない!!!!!」 先生「一人じゃない……!?」チラッ 先生「…………たし、かに……見えにくいが、車に何人か乗ってる……!」 京太郎「あいつら!!!笑ってる!!!!」 京太郎「笑ってるよ!!!!あいつ!!!!」 大沼「…………」ニコォ 京太郎「遊んでる!!」 京太郎「俺たち二人追いかけて……あっ、あ、遊んでるんだ!!!!」 先生「ど、どうする……!」 京太郎「……!」 先生「一先ず、警察署がしばらく行った所にあるから、そこまで」 ガチャッ!! 先生「!!!?須賀ぁ!!!?」 京太郎「多分あいつらの狙いは俺です!!!!」 京太郎「車だと小回りが利かないと思うんで……俺、走って帰ります!!」 先生「ば、バカっ!!」 京太郎「先生!さようならっ!!!」 バッ!!! 先生「須賀ぁ――――!!!!」 ドンッ ゴロゴロゴロゴロ!! 京太郎「ぐぁぁっ!!……――くっ!!!」ガバァッ!! 京太郎「っ!!」ダッ!! タッタッタ 京太郎「はぁっ!!はぁっ!!」 京太郎(すぐに小道に入ったから……多分、大丈夫だ……!!) 京太郎(もし、俺に気付いたとしても……そんなに早くは) タッタッタ 京太郎「……」 京太郎「……」クルッ 京太郎「……」 京太郎「…………――嘘、だろ」 大沼「………………」タッタッタッタ 京太郎「う、あぁ」 大沼「…………」タッタッタッタ 京太郎「わ、わぁぁぁぁあぁぁぁ!!!!!!」 京太郎(あ、ありえるか!こんなの!こんなんありえるか!!!) 大沼「…………」タッタッタッタ 京太郎「な、なんで」 京太郎「なんで俺を追いかけんだよ!!!!!」 京太郎「何がしたいんだよぉ!!!!!!!!!やめてくれよぉ!!!!!!!」 大沼「…………素敵なくらし」タッタッタッタ 京太郎「……!!!!?」 大沼「…………膝の皿を使って」 大沼「…………飯をよそう」 大沼「…………素敵なくらし」 京太郎「!!?……!!?……!!!!!?」 大沼「………………痙攣」 大沼「………………脳内のポリープ」 大沼「………………単騎待ち」 京太郎「わ」 京太郎「わけ、わかんねぇっ」 京太郎「わけわかんねぇ!!来るなぁぁ!!!!」 京太郎「来るなぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!来るなぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」 大沼「………………喉仏は」 大沼「………………悲願なので」 大沼「………………素敵なくらしを」 大沼「素敵なくらしを……素敵なくらしを」 京太郎「うぁぁぁっ!!!!うぁああぁぁぁあ!!!!」 ズザァァァッ!! 京太郎「はひぃう!!!!」 京太郎(よ、ようやく開けた場所に着い――……) タッタッタ 京太郎「……」 京太郎(なん、だ) 京太郎(なんだ、向こうから走ってくる人) 京太郎(こっちを、凝視しながら……こっちに向かって――……) 健夜「……」タッタッタッタッタ 京太郎「わ、あ、あう」 京太郎「あっ、わぁぁぁっ、わあああああっ」 京太郎(同類だ……!!多分、あの人、大沼の……!!同類だ!!!!!) ダッ!! 京太郎「はひっ!!」 タッタッタ 大沼「…………素敵なくらし」タッタッタ 健夜「待ってよー」タッタッタ 京太郎「はぁっ、はぁっ!!!!」 京太郎(なん、だ、こいつらっ) 京太郎「なんなんだ!!あんたらぁっ!!!!」 健夜「きっと止まればいいよ。そこに腰を据えるんだよ」 健夜「きっといい人生が待ってる。全てが生まれ変わる」 健夜「多分あなたも分かってるはずだよ」 健夜「アラサーだよ」 京太郎「わああぁぁぁっ!!!来るなぁっ!!!来ないでくれぇぇっ!!!!」 タッタッタ 京太郎「!!」 京太郎(前から人が!!) 京太郎(た、助けを) 京太郎「す、すみませっ……」 京太郎「……」 京太郎(……なん、で……この人……) 京太郎(俺の事、凝視、して…………) 京太郎(走って……) 照「美しい暮らしなどいない」ギュルルルルル 京太郎「……」 京太郎「ウワァァ」 京太郎「ウワアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!」 大沼「………………尿道」 健夜「きっと、素晴らしい威光を授かれるよー」 照「ここには健康的なハイエンドなどいない」 京太郎「ウワアアァ!!!!!ウワアアアアア!!!!!」 京太郎(逃げ道っ!!逃げ道!!っは!!!!) 京太郎「っ!!!!」 京太郎(か、河に……!!) ガシッ!! バッ!! 京太郎(飛ぶしかねぇぇっ!!!!!) バシャーン!! 京太郎「っっぷはぁっ!!!」 辻垣内「腹を切れ」バシャバシャ 京太郎「うああああああああああああああああ!!!!!!!!」 ―須賀邸前― 咲「……」 ズザッ 咲「!!」 京太郎「ぜぇっ……ぜぇっ……」ヨロッ 咲「京ちゃん!」ダッ ガシッ 咲「大丈夫!?京ちゃん、大丈夫!?」 京太郎「さ、き……どうして」 咲「だって、京ちゃんが心配だったから……大丈夫だったの!?」 京太郎「はぁっ……はぁっ……変な、奴らに……追いかけられまくって……」 京太郎「でも……はぁっ……皆、撒いてやったぜ……」 咲「と、とにかく休まなきゃ!!」 ガチャッ 京太郎「ただ、いまっ……」 シーン 京太郎「誰も、いない……か」 咲「大丈夫?早く休まなきゃ!」 グイッ 咲「靴、脱げる?」 京太郎「大丈夫、だっての……」 咲「……もう……無理しちゃだめだよ……」 ―京太郎の部屋― ドサッ 京太郎「はぁっ……!はぁっ……!!」 咲「すごく疲れてる……」 京太郎「……はぁっ、わるい、な……咲」 咲「ううん、気にしないで」 京太郎「っ!そ、そうだ……!」 ムクッ 咲「!だ、だめだよ!寝てなきゃ!!」 京太郎「あ、あいつらの事……警察に、電話しなきゃ」 咲「だめ!休まなきゃ!!」 京太郎「……咲」 咲「休みなさい!」 京太郎「……」 咲「もう、本当に京ちゃんはいつもいつも……」 京太郎「……咲」 咲「……ん?」 京太郎「……悪かった」 京太郎「勝手に……部活……やめて」 京太郎「お前、らに……相談も無い、ままで……」 咲「……京ちゃん」 京太郎「俺……情けなかったんだ」 京太郎「一人だけ、才能なくて……」 京太郎「俺だけ、必要とされなくて……」 京太郎「くやし、かったんだ……」 ギリッ…… 京太郎「悔しかったんだ…………本当、は」 咲「……」 京太郎「いつの、間にか……麻雀自体を……すげぇ好きに、なってて」 京太郎「でも、才能も……頭も足りなくて……」 京太郎「お前たちに…………すげえ、嫉妬……してた……!!」 咲「……」 京太郎「そんな、ちっぽけな……屑なんだ……俺は……――俺はっ……!!」 ナデ…… 京太郎「!!」 咲「…………そんな事ない」 京太郎「……咲」 咲「そんな事ないよ」 咲「京ちゃんは京ちゃんなんだから」 咲「そのままで……いいんだよ」 咲「屑なんて……言っちゃ駄目」 咲「私は、知ってるよ」 咲「京ちゃんの良い所も……勿論、悪い所も」 咲「でも、そんな私が見ても……」 咲「京ちゃんは、ゼッタイゼッタイ……屑なんかじゃないよ」 京太郎「……――――咲……」 咲「だから、休まなきゃ……」 京太郎「………………え?」 咲「休まなきゃだよ。京ちゃん」 咲「ちゃんと休むのは肯定だよ。休めばきっとわかるんだ」 咲「人生はきっと美しいって」 京太郎「……」 ヴーヴー 京太郎「……携帯……が」ゴソッ 咲「皆、屑は休まないし休めないよ。風が吹くもの」 咲「だから休んだら今度は風になるの。次は鬼ごっこの鬼役になるの」 咲「そうすればもう誰もが休めない、全部風速が持っていくの!」 京太郎「……」 着信 宮永咲 咲「全部全部!!!!!美しい人生が始まって終わっていくの!!!!」 ピッ 咲『あ、もしもし京ちゃん?』 京太郎「……咲」 咲『うん、大丈夫だった?』 京太郎「……何が」 咲『ううん、今日、クラスでなんだか様子おかしかったし……』 京太郎「……」 咲「次は皆を箱の船で雨の洪水に浮かべるの!!!!!」 咲「きっと皆は『助けてー』って言うよ!!!!!!!!」 咲「でも駄目!!まだ駄目!!!!」 咲「だってそれはまだ人生じゃ、生きている人じゃないから!!!!!」 京太郎「………………」 咲『京ちゃん?どうしたの京ちゃん!』 咲『京ちゃ――……』ピッ 京太郎「……」 咲「まるでそれはア・プリオリな頸椎上の宣教師みたいに」 咲「笑って泣いて、食べて、転んで、交わって生きるの!!!!」 咲「素晴らしいでしょ!!!」 咲「だって皆カルテを待ちわびる間に」 咲「脂ぎった肉を精一杯頬張る事ができるんだよ!!!!!」 咲「誰だって止める権利なんてないよ!!!!!!!きっと自分自身にだって!!!!!」 咲「京ちゃん!!!!踊ろう!!!!踊ろうよ!!!!!もうすぐ車が来るよ!!!!!」 咲「大変な事なんだよ!!!!そしてコレはとっても大事な事!!!!!」 咲「踊ろう!!!!!!!!!!京ちゃん!!!!!!!!!!!!!」 咲「人生は!!!!!!!!!!!美しいよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 京太郎「……」 京太郎「人……生……?」 スタスタ 大沼「…………人生」 詠「七転八倒とは言うけどねぃ」 藤田「人を殺して食べる飯は糧になるのか」 辻垣内「それを趣味と、スポーツと言い張る姿はまるで」 衣「跳梁跋扈の魑魅魍魎」 美穂子「人は一人では生きられないもので」 豊音「気付いた時にはやりたい事がちょーしんどいよー」 淡「それでもご飯をお腹いーっぱい食べたくなるのは」 洋榎「ひとえに欲望のお陰っちゅうやつや」 健夜「アラサーだよ」 はやり「だから素直になるのが一番☆」 咲「愛おしい人は放っておいて」 照「邪魔な人は撲殺し尽くさなきゃいけない」 戒能「それが、ビューティフル・ライフ」 京太郎「人生七転八倒とは言うけど」 京太郎「人を殺して食べる飯は糧になるのか」 京太郎「全てをモラルと、常識と言い張る姿はまるで」 京太郎「跳梁跋扈の魑魅魍魎」 京太郎「俺は一人では生きられないもので」 京太郎「気付いた時には一人だった!!!!一人きりだった!!!!」 京太郎「それでも飯を食べたくなるのは」 京太郎「俺に欲望しかないからだ!!!!!」 京太郎「だから素直になるのが一番で」 京太郎「愛おしい人は放っておいて」 京太郎「邪魔な人を殺しに行こう!!!!!!!」 京太郎「それが、ビューティフル・ライフ!!!!」 京太郎「それが、ビューティフル・ライフ!!!!」 京太郎「それが、ビューティフル・ライフ!!!!」 京太郎「それが、ビューティフル・ライフ!!!!」 ―長野のとある病院― 母「あの……先生……それで、京太郎は……」 医師「……大変申し上げにくいのですが……雀力に起因する心因性知覚障害です」 母「……雀……力……?」 医師「えぇ、京太郎さんは麻雀部に所属されてましたね?」 母「はい……」 医師「それで、全国大会まで勝ち進んだとか……原因はそれです」 医師「麻雀の手練というのは、特殊な波といいますか、そういうものを放っておりまして」 医師「その波長によって精神に影響を及ぼすケースが稀にあるんです」 母「……」 医師「まあこれは普通その波を放っていない普通の人間には影響がないんですが……」 医師「おそらく京太郎さんはあまりにも強い雀波を間近で長い年月をかけて浴び続けてきたのでしょう」 医師「……きっと、京太郎さんのご学友の方の仲に……強い雀波の発信者がおられます」 医師「今回はきっとその影響により、京太郎さんの麻雀に対するコンプレックスが」 医師「“今までに見た麻雀の強い人々が追ってくる”という幻覚をみせたのでしょう」 スタスタ 咲「……」 ―京太郎の病室― コンコン 咲「京ちゃん……京ちゃん、お見舞いに来たよ」 咲「……」 ガラ 咲「京ちゃん、お花を持ってきたよ」 咲「……」 サァァァ…… 咲「……京ちゃん?」 咲(いない…………あれ?) 咲(窓………………開いてる) ――東京―― 「いやぁ、今日も流石でした!大沼プロ!」 「また今度もお願いします!御疲れ様でした!!」 大沼「…………お疲れ」 スタスタ 大沼(帰って一杯やるか……)スタスタ 大沼「…………」 ピタ 大沼「……?」 京太郎「はぁっ……はぁっ……!」ニコォ… 大沼「……!?」 大沼(何だ……?この、寝巻きの格好をして) 大沼(ツルハシを持っている少年は…………) ……………… ガチュッ ガチュッ ガチュッ 京太郎「愛おしい人は放っておいてっ」 ガチュッ ガチュッ ガチュッ 京太郎「邪魔な人を殺しに行こうっ」 ガチュッ ガチュッ ガチュッ 京太郎「それが、ビューティフル・ライフ」 京太郎「それが、ビューティフル・ライフ」 京太郎「それが、ビューティフル・ライフ」 京太郎「それが、ビューティフル・ライフ」 カン!
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京太郎「花火大会だからウチに来い、って言われた時は何かと思いましたけど」 咏「うん」 京太郎「まさか咏さんのマンションから花火大会の会場がここまで綺麗に見えるとは」 咏「ふははー。こっからの景色が気に入って決めたんだぜぃ」 咏「毎年この時期は知り合いのプロとか呼んで見てたねー」 京太郎「へぇ……じゃあ今年も誰かくるんですか?」 咏「いんや、京太郎だけだよ?2人っきりで見たいしね」 京太郎「咏さん……」 咏「お、始まる始まる」 京太郎「おー……すげー……」 咏「うーん、今年も綺麗だねぃ。お、キャラものとかすげーな!」 京太郎「あー、アレってすげー難しいらしいですね」 咏「うわ、でけー!!去年とか比べ物になんねー!!」 京太郎「ほんと……綺麗ですね」 咏「こういう時って、『綺麗だね?』『君の方が綺麗だよ?』みたいに言う流れじゃね?」 京太郎「うーん……それもちょっと考えたんですけど、無いですね」 京太郎「だって咏さん、綺麗っていうより可愛い方ですから」 咏「か、可愛いって……おいおい、仮にも年上に可愛いはないんじゃねーの?」 京太郎「さっき花火で俺よりはしゃいでたのすごい可愛かったですよ?」 咏「……分っかんねー。そんなことやったっけー?」 京太郎「そうやって真っ赤になって誤魔化すのも可愛いですし……昨日の夜とか、あんなに可愛かったじゃないですか」 咏「!?」 京太郎「いやー、肌蹴た着物で隠そうとしながら…」 咏「ストップストップ!!それ以上は駄目だかんね!!」 京太郎「仕方ないですねー。じゃ、もう言いませんから…」 咏「……なんだい?」 京太郎「また可愛い咏さん、見せてもらえます?」 咏「……駄目だっつっても聞かないじゃん?」 咏「あ、こら!まだ返事してねって……ちょ、脱がすな……帯取ったら……ぁ」 カンッ!!
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京太郎「新作、ですか」 ハギヨシ「ええ。色々作ってきましたが、やはりご本人のアイディアも欲しいと思いまして」 京太郎「と言ってもかなりの衣装作りましたよね?」 ハギヨシ「ええ……まぁ似たような注文もあるので作るのは楽ですが」 京太郎「うーん……いっそKちゃん自体を変えてみたり?」 ハギヨシ「長髪のKちゃんなどですか?」 京太郎「そんな感じで。まぁKちゃんだからいいって言う人もいそうですから売れるかは分かりませんけど」 ハギヨシ「難しいですね」ガタンッ 京太郎「アレ?何か倒れました?」 ハギヨシ「む、これは作りかけだった純様用のドレス。ああ、足元が不安定でしたか」 京太郎「よくできてますね……いっそKちゃんに女装とかさせてみます?」 ハギヨシ「ほう?」 京太郎「ちょっとドレス貸して下さい。こう、ドレス着せる感じで?」 ハギヨシ「おや、京太郎くんが着ても似合そうですよ?」 京太郎「そんな冗談……」 ガチャ 透華「ハギヨシ?お休みのところ申し訳ありませんけど…」 一「清澄の人達が来てるんだって…」 京太郎「あ……」ドレス持ったまま 透華「……智紀ー!!カメラの用意ですわー!!」 一「清澄のみなさーん!!ちょっと来てー!!」 京太郎「ちょっ、待って……待って下さいー!!」 京太郎「…………」 智紀「はい、目線こっちー」 和「あ、次はこのバニーで…」 透華「いえ、ここはうちのメイド服を」 まこ「うちの店のはどうじゃ?」 一「じゃーボクの私服…」 久「あら、いいわね」 咲「京ちゃん、笑顔笑顔!」 衣「そうだぞ!笑顔が一番だ!」 京太郎「……あのな」 京太郎「どうやったら女装姿の強制撮影会で笑顔になれるんだ!!」巫女服で女装状態 京太郎「誰か止めろよ!!というかハギヨシさん助けてくださいよ!!」 ハギヨシ「すいません、主のご命令でして。次は女装Kちゃんシリーズでもいきますか」 京太郎「おいそのメモ帳はなんだ!!」 優希「このコック服でなんか作ってもらうか?」 純「いいじゃねーか。あ、俺用にあったやつが…」 京太郎「おい!!アンタ自分の服を野郎に着せていいのかよ!!」 咲「あ、水着とかどうですか?」 和「アリですね」 智紀「ここにカツラとパッドとスクール水着が」 透華「パーフェクトですわ」 久「じゃ、脱いで?」 まこ「いやいや、脱がしてやるのもええじゃろ?」 一「天才だ……」 純「よし、俺が押さえよう」 優希「手を貸すじぇ」 衣「おー、着せ替えだな」 京太郎「ちょ、待て。やめろ。そんなこと誰も得しない、手を放せズボンに手をかけるなやめろ考え直せ待てやめろおおおおおおおお!!」 新シリーズ、女装Kちゃん 好評発売中 カンッ!!
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照「……ん?」 京太郎「あ、おはようございます」 照「……初めてだったのに、優しくって言ったのに」 京太郎「……すいませんでした」 照「……とりあえず、おはようのキス」 京太郎「はい……ん」 照「ん……」 京太郎「朝食どうします?」 照「もうちょっと、京ちゃんとこうしていたい」 京太郎「了解しました、お姫様」 照「ふふっ……ね、ぎゅってして?」 京太郎「はい」 照「……安心するね」 京太郎「照さんは、あったかいですね」 照「ん?……これ、引っかき傷?」 京太郎「あー……その、照さんが」 照「……優しくしなかった京ちゃんが悪い」 京太郎「いやいや、俺は力抜いて下さいって言ったのに…何する気ですか?」 照「……舐めて治そうかと」 京太郎「ちょっと痕があるだけで平気ですよ」 照「じゃあ……」 京太郎「んっ……キスマーク?」 照「私のってしるし」 京太郎「勝手に付けて……俺も付けますよ?」 照「いいよ。ちょうどグラビア撮影あるから、見えるようにして」 京太郎「……普通のキスで」 照「付けていいのに……ん」 カンッ!!
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. 第1話 泉を励ます主夫京太郎 第2話 報われない努力家泉、容赦ない畜生京太郎 第2.5話 泉の結婚生活、京太郎の結婚性活 第3話 交わす泉、躱す京太郎 第4話 臍フェチ京太郎と泉 第5話 俺の恋人と愛人が修羅場すぎる 第6話 愛しき人との愛しき日々 最終話 結婚式
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1/10 684 京太郎とシロの出会い 石戸霞です。 あれは高校を卒業して、京太郎さんのために修行を積んでいた時代になるわ。 平行世界を垣間見た私は、この世界の京太郎さんのために巫女修行をしていたの。 書物を読み漁り、ひたすらに自分を高めていたの。 修行のしすぎで、時には手首を痛めてしまうこともあったわ。 それでも京太郎さんのためを思い、私は日々鍛錬を続けていたの。 ...-―――-... / \ / / ト \ \ / / / l l |l l i‘ ヽ ト、 . l l l l l リ ハ リ-‘ | |l |i| | l l从/i // } /__ l | リ |i| | l |,斗≠ト 厶イ,斗=ミル |i| l 八 l〈 V炒 V炒 〉|l リ | | 个ト、 ,, 、 ,,, ,小 / ! 「京霞本を二回出した程度で手首が痛くなるなんて. ‘ i ∧ __ // / ノ ‘ i 分、 ` ' ... i/ /i 巫女修行が足りない証拠だわ」 ‘ ∨ i〕i=- -≦ / / | ‘ i l |∧ l ∨ / | /‘ l | ∧_// ∨ / | / /‘卅li ∨/ Ⅳ ト 、 ∠ i | i l|\ / |‘ | \. ∧ `ヽ l _| l リ_ヽ./ / ‘ |\ i‘. そう、その時の私は未熟だった。 時には滝に打たれ、時には瞑想し、時には一晩中書き続け、時には他のサークルの方と仲良くする。 他の巫女を含めて、平行世界を見ることが出来たのは私だけだった。 誰にも相談できない内容に、精神的にも体力的にも追い詰められていたわ。 そんな憂鬱な、同人即売会での出来事だった。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 2/10 _ \ー- 、 ∠二 _  ̄\ヽ ! -=_,,ニ二_ ヽ )} } / _,, -‐ ゝ ノ、 / / ヽ / / } .ノ / ヽ`ヽ、 /. / / l ! l ヽ / / / / / .} l .l }ヽl⌒ ) ./ / / /}∠!_ ./l__l__ l l l / ./ / { /7____| /´j_∠!_/! リ } (/{ { / \{/(。 厂`;ノ ´(。厂)トノ\人 乂 .八ハ / l ,,,`¨ ¨,,, ∧ ,ゝ ` )/从 l、 ` / } .l 「あなたは……」 _,,,../l \{ \ , 、 ./、ノヽ/)ノ ,, -<//////∧ \ >..._ ,,..イ∧ ヽ / \ ヽ/////∧ \ / .}///l } ./ .、.}/////∧ 〉∧ .|///l l / }.l//////∧ ,.ヘV∧ .l.//∧ .l / ////////∧/ } } Y////∧ノ.〈 , イ/////////∧ノ ハ ヽl.//////\./\ / }////////////∧イ Vl.////////ハ , ' . . . . . . . . . . . . . . . . . .ヽ ..ヽ /. . . . . . . . . . . . . . . .;、 . . . . . . ヽ .. .ヽ // . ./.. /. ; / ';. . . . . . . . . . '; ....; /,' . ;'. /. l! ;' .'; l l . . ..i /.i | lL -亠 l  ̄丁T! ‐! l l . . |. i ! 、 l l!、 _」L l l --+HL_ l .;リノ . . ...| ! .l トゝ !´__ _ヽ 川 ,,z=-zy/j;イ .| | .l . lv'筰 卞 ヽ. ´ b jヽ .!l .| l l! .辷.ノ ー.― ll .| l l. ,,, ' ''' 'l . .| 「あら、宮守の……、お久しぶりです」 l l /l .|. l .l. ャー‐ッ / l / .l l ... イ / l. l >.....___ < | l / .. ' l . / l / . /. l .. /{ | / . / l . . / ゝ´ll /,' ./> 、 l . /// ! / / イ./ ヽ. l . / ,' / / ;.' / | .i. l=;/ l / ,; ,' / ! l ,' l ./ i / / / l! .l / 丿, ' /! ;' / / !ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 3/10 ___/ / / \ \ ⌒フ / , / l 〈 \\ \ / / / / /| \ ∨ \ \ / / / /-~/-| { \~ー 、' \ ) 〈 / | |八Ν__八{ | _\ ∨ l|′ / l| l ァ┼ ┬ \N┬‐┬ | | リ 〃 / l|\_从 乂゚_ノ 乂゚ノノ}∧l/} 八/ / ,八 入 、 ,,, ,′ ト、ノ. { / }\__ ′ | 「とりあえず京霞本を三冊」. 从 八{ 込、 ∠ . イ^| }八 ∨ \从_}> . __ イ 八jノ ) / \__ Κj/ _/ //〉_∧ ‘, / .∨ ,/// ∨ } .. . . ´ ∨//\__//∨ `ト、 /∨ ∨\ i i i/ { . . | \ { ∨ \/ i∧\{ . . | ∧. ′ ′ ′ | / ' . \ | l | | ′ ' . | l | | /| ′ ' | | | | l | l l i-l l‐ | | ---| |l | | | l | l l |八 | l | |__, | |l | | | l |l |\从 l __}八{ l ノ 从 リ 八 j | l 八 | ,,xぅ斧笄ミ\ |斗ぅ斧x )/ / / ノ | l \ | 《 h __j刈 `ー┘ h__j_| 》厶イ イ | | 个゙ 乂廴ソ 乂_ソ ,′ | | | | , ,′ | | ┃ | `` `` ,′ | 「ありがとうございますー」 | ‘ |\ r‐ ┐ 人 | | ‘ | | ` ´ イ _ _ __ 八 | ‘ 「 | ` .... | l / / /^Yヽ | ‘ |八 T7^\ | / / / /Y^, | ‘ |\\ // `丶/ / / / | ! | -‐ ‘ | \\ .//. / / / / .八 | -‐'^´ ‘ | \\ // / / / / / ト、ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 4/10 そう、私とシロさんはそこで出会ったの。 その場では話もそこそこに、帰り道を一緒にしたわ。 「小瀬川さん、よろしければご飯でも食べに行きませんか?」 「わかった……」 「それにしても意外ね。小瀬川さんがここまで来るなんて」 「今回は特別……。私だってやりたいことにはやる気を出す」 それと、シロでいい」 「それじゃあ私も霞でいいですよ」 誰にも言えなかった趣味を共有出来る人ができたと思った私は興奮していたの。 「シロさんに本を買ってもらえるなんて光栄だわ」 「別に……京の本を売っている人なんて珍しいから」 「あら? シロさんも京太郎さんと知り合いなの?」 「うん」ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 5/10 \ー―――‐` } \ --- 、 __ノ_⌒ヽ /⌒ / / Y^ , ー=≠ / | ',. / / / / \_ / / / / / / Y´. / / / / _/_/イ_/, 、__/ ∧ | /./ / /´/|/´-l/ // /`^ヘ | | l| 八{ / j/ ll ∧ |芹苧豕 /l/苧豕, ∧| | l| / イ / Ν/-、| | 乂_ソ}/ ヒソノ∧八 リノ. { | \、_jノ 、 , ∨ 「私と京は前世で結ばれた関係だから」 \八 厂〕ト _ 人 i|\) )/(\ノ/}> ´ イi i ト、)ノ / (\\\ 爪 i i i i i |∧ ⊂ニ=---、__〉\ i i i | \ / i i⊂ニニヽ \{\ | i i i| } ̄ |. / i i i i i iノ { \_,| i i i \ | / ̄て二...__......_ `゙< i i\ ノ | ∨ i i i i i > .  ̄ ̄ `ヽ | ∨ i i i i i i i i i > . ',. /| ∨ i i i i i i i i i i i i i> .. } / / i i i i i i i i i i i i i i i i/i |  ̄ ̄ { } i i i i i i i i i i/ i i i i0└┐___. \ ∨ i i -=彡 i i i i i i i i i/ i | i i i i i . `ト――┬く i i i i i i i i i i i i i i i i /i i i | i i i i i . | | \ i i i i i i i i i i i i i i i i i/| i i i i i -―――- .... ´ ` ..、 / \ \ \ / / | ト、 \ \ \ \ / / l | | \ \ | \ . / / Ν | |´  ̄\八 | . | i l-\ l八 斧苧干 | | | | | \l __\{ 乂hソ | | | | |l l |斥汽 | | | | 八 l∧乂ソ , ″ | | | | Y . ″ | | | |. | l 从 __ _ | | 八 「ふんふむ」 八 \ l┌ヘ)` /| | / / \ Y 二二〉‐=≦ | | / / ∨ ┬_]┘ | 从 | / / / 八 /l_/⌒∨ | ∧ / / ノ/ // /∨ |⌒ 、. _ノ / // / ∨| \ _// / // / ゙ | \ \ / // /'"´ / / ゙ . } ,. / / , '" / / ゙o.j / / {/ / / ゙ \ / . / / / / | l \/ / / / / | |\ \ ト. { ./ / / . . . . . .. ノ´| ∧ | || { { / / . . . . l / | | || { 八 { { 八 | | || { l\ { { _ _ / /| | || { | \ \ -=ニ二ニ=- 、 / / | | || { | / ̄ ̄[二二フ二フ二二二二二二[ / .ノ ノ |人ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 6/10 …… … 私と京は、前世で従姉妹だった。 『シロ姉、疲れたよー』 『運動で疲れたのはわかるけれど、洗濯物は出して。 それに、ご飯も食べるでしょ?』 『やった! シロ姉の料理は美味しいからなァ」 なんやかんやあって身寄りのなくなった私たちは、二人で暮らしていた。 私は面倒くさがりで、京と二人で暮らすまでは自分で家事なんてしたことなかった。 けど、そんな面倒なことも京の嬉しそうな顔を見られるというだけで、頑張れるようになった。 『面倒くさがりのシロ姉がこんなに家事をするなんて思わなかったよ』 『京、そんなことを言うならご飯抜き……』 『わっ、シロ姉ごめんって!』 嘘。京にはいっぱいご飯を食べてもらって、元気に育って欲しい。 私は京の【お姉ちゃん】だから、京のために頑張るのは当然。 『シロ姉聞いてよ! 寺子屋でさー、女の子が弁当作ってきてくれたんだよ!』 ピクリ、と自分の体が反応したのがわかった。 『でも、俺にはシロ姉が作ってきてくれた弁当があるからさ』 『……恋人が出来て、お弁当がいらなくなったら言えばいい』 『えー! 俺はシロ姉の弁当が一番力が出るんだよね』 『京はお姉ちゃん離れしないとダメでしょ』 『俺、家族離れなんてしたくないよ』 自分が嘘をついているのがわかった。 京に恋人なんで出来て欲しくない。 京にお姉ちゃん離れして欲しくない。 京に他人なんていらない。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 7/10 / / `ヽー、 ー、 `ー /´ _ -‐ァ'/ ´⌒ヽ 、 ヽ、_ 彡 ´ /⌒ィ'´ / ', \ ヽ /´ア´ / / / ! ', ヽ ({ / ノ / / ! l \ 、 \ `Y ィ´ / / i l '. 、 ヽ. ',_ `ー- / / /イ/i{ j{ j 、 \ ヾ  ̄´ , ィア,' イ /`7~ヽ ハ 八 (ヽ ト、 } ー、 j/ / { { イzx、_エ、 j |~~、 ヽ Y`ヽ }! ソ \}⌒j ´ { ヽハ、{i 佞i「ヽ. ハ{\{zュ.jYハ } 〉ハ ヽ. ∨ ハ `  ̄ \{ ヽ `芒!リイ ノ /イ ハ ヽ { j! ! 、 } ヽ! 〈 /フ j! / リ 「京には私がいればいい」 `ヘハ ト j /´j} ハ ノ ` \ ゚ ` / / ノ j_ノ ´ _ -=ニ7⌒ヽ __ .. イ / `7=ュ。_ イ 「ニニニ7 人j ハ 〈 /ニニニ´⌒ヽ ´ i ニニニ{ /l] `Y ', V /ニニ/ '. l ニニニ、/! [! ( '. Vニニ7 } / ハ ニニニニニ| マ、 ィハ Vニ7 ′ / ', ニニニニニ| マ、ィ´ 。 V /ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 8/10 自分の考えが狂っていることは自覚していた。 どうしても京が欲しかった。 ……それでも、脳裏に浮かんだのは無邪気に笑う京の姿。 私が狂うことによって京が悲しむのなら、不幸になるのなら耐えよう。 家族として、京の幸せを祈れるのならばそれでいい。 物分かりのいい自分と、浅ましい自分が対立する。 気づけば、寝ている京をじっと見つめていた。 ーーーせめて、最後に一つ、思い出だけでも。 想いをを断ち切るつもりで、寝ている京にキスをした。 すると、布団の中に引きずり込まれて抱きしめられた。 何が起こったのかわからず、混乱する。 『シロ姉、俺も我慢できないよ』 『京……』 『弁当は、好きな人がいるって断ったんだ。 シロ姉のことが、ずっと好きだったから』 『いいよ。京の好きにして』 『シロ姉……っ!』 … ……ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 9/10 …… … ... ----- ... .. ´ ` .. / . \ / . / / / l | l . ′ / / / l l | |\ l . | l l | l__l l | | __} ト l | | l |八{__\从ノ __j ノ| l | | | 抖ぅ竿 ´竿冬、 l / | | l从乂ツ 乂ツ'仏イ ; ‘ ∧{ 、、 ' 、、 }∧ / 「まぁ! すごくロマンチックな話ですね!」 ∨ 八 ┌‐┐ 八 /. ∨ ... ` ´ . イ / ∨ | 〕iト -- i〔| | / _|=ミl/´ | ll | / / / / /| | /l | { ̄ ̄`丶 / /∠..._ | |\_,// | |\ }∧ {/´ `ヽnm/´| | ̄`丶{ ∧ / r|| l〈 | | \ |. / /l || | ∨八 \ ‘,|. ,′ / ノ|l | \ \ !. | / / ! ', \ \ |. 从 / _/ | ',__ \ \| {/∧ { .// .人 \\ \ }八 /} \__/ / /_\ } \__,/| \ / /´ ̄ / {/{三三三≧=ヘ \ | \ 「……信じてくれるの?」 「ええ! 実は私も、平行世界で京太郎さんと連れあった仲ですから! 同じ人を好きになったんですから、その気持ちが本物だってわかりますよ!」 柄にもなく興奮してしまったわ。 自分と同じような境遇の人に出会って、とても嬉しかったの。 「そう、あなたも雰囲気が普通ではないと思っていたけれども」 「うふふ、興奮してごめんなさいね」 「一つ聞かせて、あなたは何故、京と出会おうとしないの?」 「それはあなたも同じでしょう?」 / \ \ / . / \ . ′ . . . /. . . ./ /. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ト、. . . . . . . . . . .. i | | l / / | ‘ | |. | | | l /l / | | ‘ | | | | | l l´l l` | | /--、| 八 | l | |/\ |-\{- | /l/ -、 И/ | ! | | ,,xぅ气芹ミ,ノ / 斗ぅ冬,, ノ |. ! /! |〈 lh__,j刈  ̄ |h_j | 》/ | 「今の京太郎さんが誰のことを好きなのか、わかっていますから」. ! 八 ‘ | 乂辷ソ 乂_ソ ; ;. ‘ \} | 、、、 , 、、 , ; ‘ | | ′ ; ‘ | |\ 、 _, .イ / ‘ | | l` . . イ | /. ‘ | | r| ` ┬=≦l | | / \ 八 | ∧\ l| |\ノ | | | _\ |' ∧、\ l| | ⌒i| | | / \ ∧\\ l| | 八 | ト、 / \ ∧ \ソ' | \ | \ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 10/10 それから意気投合した私たちは、現在に至るまでずっと親友になったの。 シロさんは欲望を抑えるためのものとして私の本を買ってくれるし、私がネタに迷った時にはシロさんに進む方向を決めてもらえる。 時々、京白本を作って差し入れした時には、本当に喜んでくれたわ。うふふ。 //ア / / イ ト、 \ \ \ \. // / / / | | \ \ \ \ \. /′i / /i | │ \ `ヽ `ー- 、 Y⌒ヽ} { | , イ ハ`¨´`T´ | 、 \ト、 ヽ `ー- 、 \_ } | | | ト、ハ≫=zzz、 ! `¨´`¨´`¨´`¨´ | |\ ヽ`ヽノ\. 人 | | | 代 { __} \| ィ=- ..,,__\ト、 j │ \ } \ \! 〉、 ! . 乂_フ ´下¨¨“_卞ゝ jイ ノ ヽ ノ i / ヽ ハ 弋 `フ ノ j/`ヽ j/ | 「霞、笑ってないで次のページ渡して。. / / / . , `¨¨´ ノ ト、 ト、 i | i 从 / ト、 | ヽ. ; } / 早く校正しないと間に合わない」 l 人 ト、 ト、 _ rー-イ イ ! \ ! } / j/ ∨ \! ∨V .> ` イ {ス人jヽノ jノ jノ j/ , ´∠ニニ>、 _ ... イ / \ / /ニニニニニ7 λ / /入 / {ニニニニニ7/「八. / //二\ --- ... ´ ` ...、 / \. / / \ / / / / / | .. ′ / / /| / / / ∧ | | l . | | | l |-| l / / / / l | | |l | | | l | |八 !从{ / / /--.l | | |l | | 八从斧苧ミxl厶厶イ- 、从 | |l | | | |l^乂_ツ 斧ミv' 厶イ 八| | 人|l 、、 Vツ }/ / ノ 「はーい」 | 从 ' 、、 / / | l\ `ー ..イ /. 八 l ┬‐=≦ | / -\ |\ h\| | ′. ´ 〈 |∧ | \ ノl l゙` | { /l l | }=| \/ | | |\. / ll l | l |\ 〉 | .\! / l l Lノ l | \ ./ | .\ | さて、私たちは京白霞本の続きを執筆しなきゃいけないからね。 今回の話はここまでよ。カン!
https://w.atwiki.jp/sangamaki/pages/30.html
. 咏「うーっす」 憩「あれ、京太郎くんは?」 咏「なんかクラス委員の仕事で先生に呼ばれてたぜぃ」 霞「今日は部活休むって」 憩「そうなんや……」 【照の場合】 照(今日は京いないのか……) 照(な、なんというくだらないギャグを思いついてしまったんだ) 照(私は天才なのか?) 照(……なんだかつまらないな) 照「ロン、32000」 【エイスリンの場合】 エイスリン(キョウタロークンガイナイ……) エイスリン(オイツクchance!ガンバル!) エイスリン(キョウタロークン、オドロク!) エイスリン(エイ!エイ!オー!)トン 照「ロン、32000」 【郁乃の場合】 郁乃「ちょっと失礼するわ~」 郁乃(気になるから京太郎くんツケよ~) 郁乃(あれ、でもどこにおるんやったっけ~?) 郁乃(…………) 郁乃(飽きたし、おトイレ行こ~) 【憩の場合】 憩(京太郎くんいないんか……) 憩(あれ、そういえば京太郎くんの担任の先生って女の人やなかったっけ) 憩(ひょっとして……) 京太郎『先生、用事って何ですか?』 先生『来たな、須賀、いや京太郎きゅん!』 先生『私を満足させてー!』バサッ 憩(い、いやや!そんなん絶対嫌や!) 憩(京太郎くんが誰かに取られるなんて……) 憩(興奮するわ……)ジュッ 照「次、憩の番」 【咏の場合】 咏(ったく、なんなんだよアイツは~!) 咏(せっかく帰りにあの喫茶店に誘おうと思ったのによ) 咏(ほんっと、いっつも真面目だよな、アイツ) 咏(はぁ……憧にまた相談してみるかねぃ) 【霞の場合】 先生「オラ須賀ァ!とっとと運びやがれ!」 先生「このウスノロ!」 京太郎「は、はいっ!」 霞(あらあら、大変そうね) 霞(京太郎くん、意外と体力あるのね……今度、雑用任せてみようかしら)